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ラフォラ病は、10代で発症する致死的な常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)の進行性ミオクローヌスてんかん(PME)である。全身の細胞にポリグルコサンからなる「ラフォラ小体」が蓄積し、難治性のミオクローヌス、全般てんかん、急速な認知機能低下をきたす。
安静時および動作時の激しいミオクローヌス
全般強直間代発作(GTCS)などのてんかん発作、後頭葉発作(幻視など)
急速に進行する認知機能障害(認知症)
小脳失調
検査
脳波検査で全般性の多棘徐波複合、背景活動の徐波化、光過敏性(光刺激で異常波誘発)を認める。確定診断は『皮膚生検(腋窩など)』によるPAS陽性のラフォラ小体の証明、または遺伝子検査。
治療方針
根本治療はない。ミオクローヌスやてんかん発作に対して抗てんかん薬(バルプロ酸、クロナゼパム、レベチラセタム、ペランパネルなど)を使用するが、徐々に難治となる。※フェニトインやカルバマゼピンなどのNaチャネル阻害薬はミオクローヌスを悪化させるため禁忌(PME共通の注意点)。発症後10年程度で死に至る予後不良の疾患である。
病態
グリコーゲン代謝に関わるEPM2A遺伝子(laforin)またはNHLRC1遺伝子(malin)の変異により、異常なポリグルコサン(分岐の少ないグリコーゲン)が凝集し、神経細胞や皮膚、肝臓、筋肉などに『ラフォラ小体(Lafora body)』として蓄積する。
試験での重要ポイント
『進行性ミオクローヌスてんかん(PME)』の原因疾患の代表格。「健康に育っていた10代の若者が、ミオクローヌス(ビクッとする不随意運動)とてんかん発作を発症し、数年で急速に認知症が進行して寝たきりになる」という悲惨な経過をたどる。
確定診断のために『腋窩の皮膚生検』を行い、汗腺の導管周囲などにPAS染色陽性の『ラフォラ小体』を証明することが超頻出キーワード。
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。