最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする強直性ジストロフィーは、成人発症の筋ジストロフィーの中で最も頻度が高く、常染色体顕性遺伝(優性遺伝)を示す。筋強直(ミオトニー)と進行性の筋萎縮に加え、白内障、耐糖能異常、心伝導障害、前頭部脱毛など多彩な全身症状を合併する。CBTや医師国家試験では、斧様顔貌やミオトニー現象、およびトリプレットリピート病としての表現促進現象が頻出である。
Medulava の学習コンテンツとして、理解しやすさと試験実用性を意識して執筆しています。
強直性ジストロフィーは、成人発症の筋ジストロフィーの中で最も頻度が高く、常染色体顕性遺伝(優性遺伝)を示す。筋強直(ミオトニー)と進行性の筋萎縮に加え、白内障、耐糖能異常、心伝導障害、前頭部脱毛など多彩な全身症状を合併する。CBTや医師国家試験では、斧様顔貌やミオトニー現象、およびトリプレットリピート病としての表現促進現象が頻出である。
筋強直(ミオトニー:強く握った手をすぐに開けないなど。寒冷で増悪する)
筋力低下・筋萎縮(手足の先などの遠位筋優位、顔面筋、胸鎖乳突筋)
斧様顔貌(側頭筋や咬筋の萎縮による細長い顔)
前頭部脱毛(男性に顕著)
若年性白内障
不整脈(房室ブロックなど)
耐糖能異常(糖尿病)
知的機能障害、性格変化(無気力など)
初期評価
「手をギュッと握った後に素早く開けない(把握ミオトニー)」や、舌や母指球をハンマーで叩くと筋肉が収縮して凹む「叩打ミオトニー」を身体診察で確認する。
検査
血液検査では、重篤な筋力低下があるにもかかわらず「CK値は正常〜軽度上昇」にとどまるのが特徴。針筋電図検査を実施し、特有の「ミオトニー放電(振幅と周波数が徐々に減弱する波形で、スピーカーから『急降下爆撃音:dive bomber sound』として聞こえる)」を確認する。確定診断には遺伝子検査(DMPK遺伝子のCTGリピート延長)を行う。
鑑別
筋萎縮性側索硬化症(ALS:ミオトニーなし、上位・下位運動ニューロン障害)、他の筋ジストロフィー(デュシェンヌ型などは近位筋優位でCK著増)、重症筋無力症と鑑別する。
根本治療
現時点でトリプレットリピート延長を修復する根本的な治療法はない。
対症療法と合併症管理
ミオトニーに対して:生活に支障がある場合、ナトリウムチャネル遮断作用を持つ抗不整脈薬(メキシレチンなど)を投与して筋強直を和らげる。
心臓合併症に対して:定期的な心電図・ホルター心電図検査を行い、房室ブロックが進行すれば「ペースメーカー植え込み」を行う(突然死の予防)。
その他:白内障に対する手術、糖尿病に対する血糖コントロール、嚥下障害に対するリハビリテーションなどを集学的に行う。
病態
原因遺伝子(1型ではDMPK遺伝子のCTGリピート、2型ではCNBP遺伝子のCCTGリピート)の異常な塩基配列の繰り返し(トリプレットリピート延長)により、RNAスプライシング異常が生じ、多臓器にわたる症状が出現する。世代を経るごとにリピート数が長くなり、発症年齢が若年化・重症化する「表現促進現象(anticipation)」が特徴的である。
試験での重要ポイント
筋萎縮は「遠位筋優位(手首や足首など)」であり、他の多くの筋疾患(近位筋優位)と異なる点が超頻出。顔面筋の萎縮による「斧様顔貌(hatchet face)」、胸鎖乳突筋の萎縮による「白鳥の首(swan neck)」、「白内障(若年性)」「糖尿病(インスリン抵抗性)」「前頭部脱毛」の合併のコンボは絶対暗記。心電図での「房室ブロック」などの伝導障害は突然死の原因となるため重要である。CK値は正常〜軽度上昇にとどまる点も引っかけとして出やすい。
覚え方・コツ
「強直性ジストロフィーは、遠く(遠位筋)が細いハゲ(前頭部脱毛)のオノ(斧様顔貌)使い。手を開けず(把握ミオトニー)、目(白内障)も心臓(房室ブロック)も糖(糖尿病)もやられる。世代が進むとCTGが増えて悪化(表現促進)!」と覚える。
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重症筋無力症(MG)は、神経筋接合部(NMJ)のニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)などが自己抗体により攻撃され、情報の伝達が阻害されることで筋力低下や易疲労性を来す自己免疫疾患である。午後から夕方にかけて症状が悪化する「日内変動」が特徴。CBTや医師国家試験では、眼瞼下垂などの眼症状、胸腺異常(胸腺腫など)の合併、反復刺激試験でのWaning現象、およびクリーゼへの対応が毎年問われる超頻出疾患である。
正常圧水頭症(iNPH)は、脳脊髄液の圧が正常範囲内であるにもかかわらず脳室が拡大し、歩行障害、認知機能障害、尿失禁の三徴を呈する疾患である。高齢者に多く、シャント手術により症状が改善する「治療可能な認知症」として極めて重要である。CBTや医師国家試験では、特徴的なMRI所見(DESHサイン)や髄液タップテストが超頻出である。
視神経脊髄炎(NMO)は、中枢神経系(特に視神経と脊髄)のアストロサイトに存在する水チャネル「アクアポリン4(AQP4)」に対する自己抗体が原因で生じる自己免疫疾患である。多発性硬化症(MS)と似るが、視力障害や対麻痺がより重篤であり、再発を繰り返す。CBTや国試では、MSとの鑑別(3椎体以上の脊髄病変、難治性しゃっくり、抗AQP4抗体陽性)と、治療薬の禁忌が超頻出である。
一過性脳虚血発作(TIA)は、脳血管の一過性の閉塞により局所神経症状が出現するが、24時間以内(多くは数分〜数十分)に完全に消失する病態である。脳梗塞の極めて重要な前兆(警告発作)であり、発症直後(特に48時間以内)の脳梗塞移行リスクが高い。CBTや医師国家試験では、一過性黒内障のエピソード、ABCD2スコアによるリスク評価、および急性期の抗血小板療法が超頻出である。