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腎性尿崩症は、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の分泌は正常であるにもかかわらず、腎臓(集合管のV2受容体)がADHに反応しないため、水分の再吸収ができず多尿・口渇をきたす疾患である。
著明な多尿(1日3L以上、時に5〜10L)、夜間頻尿。
口渇、多飲(冷たい水を好む)。
脱水による症状(微熱、乾燥、体重減少)。乳幼児では哺乳不良や発育障害。
血液・尿検査:高張血症(血清浸透圧上昇、高Na血症)と、低張尿(尿浸透圧が血清浸透圧より低い)。血中ADH値は正常〜高値。
水制限試験:水を飲ませなくても尿が濃縮されない。
バソプレシン負荷試験:バソプレシン(ADH)を投与しても、尿浸透圧が上昇しない(尿量も減らない)。
原因疾患・誘因の除去:リチウムの中止、電解質異常(高Ca、低K血症)の補正。
薬物療法:逆説的だが『サイアザイド系利尿薬』を使用する。近位尿細管でのNaと水の再吸収を代償的に促進させ、集合管に到達する水分量を減らすことで尿量を減らす効果がある。
十分な水分の補給。
病態
集合管のV2受容体や水チャネル(アクアポリン2)の異常により生じる。先天性と後天性がある。
試験・臨床での重要ポイント
国試で最も問われるのは『後天性の原因』である。①『リチウム(双極性障害の治療薬)』の長期投与、②『高カルシウム(Ca)血症』、③『低カリウム(K)血症』の3つは絶対暗記。
診断の鍵は『水制限・高張食塩水負荷試験』と『バソプレシン(ピトレッシン)負荷試験』。中枢性尿崩症と異なり、外からバソプレシンを注射しても腎臓が反応しないため、『尿浸透圧は上昇しない(薄い尿のまま)』のが最大の鑑別点。
覚え方・コツ
「腎性尿崩症は『腎臓が水止めホルモン(ADH)をシカトする病気』!ADHは出ているのに腎臓が言うことを聞かないから、いくらADHを注射してもおしっこは濃くならない。原因は『リチウム、高Ca、低K』の3兄弟が鉄板!」
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腎血管性高血圧は、腎動脈の狭窄によって腎血流が低下し、腎臓が血圧を上げるホルモン(レニン)を過剰に分泌することで生じる二次性高血圧である。原因として高齢男性の「動脈硬化」と、若年女性の「線維筋性異形成(FMD)」がある。
急性尿細管壊死(ATN)は、腎臓の尿細管上皮細胞が虚血や毒性物質によって壊死・脱落し、急激な腎機能の低下(急性腎障害:AKI)をきたす疾患。腎性AKIの中で最も頻度が高く、脱水などによる「腎前性AKI」との鑑別が重要である。
腎静脈血栓症は、腎臓から血液を戻す腎静脈内に血栓が形成される病態。ネフローゼ症候群(特に膜性腎症)の代表的な合併症として知られ、突然の側腹部痛や血尿をきたす。
横紋筋融解症は、骨格筋(横紋筋)の急激な破壊・壊死により、筋細胞内の成分(ミオグロビン、CK、カリウムなど)が血液中に大量に流出する病態。急性腎障害(AKI)や致死的な高カリウム血症を引き起こす極めて危険な救急疾患である。