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オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)は、眼球が不規則に乱舞する「オプソクローヌス」と、四肢・体幹の「ミオクローヌス」を主徴とする稀な神経疾患である。小児では神経芽腫(Neuroblastoma)に合併する傍腫瘍性神経症候群として超重要であり、早期の腫瘍検索が必須となる。
オプソクローヌス:あらゆる方向へ向かう、急速で不規則な眼球運動(dancing eyes)。
ミオクローヌス:四肢や体幹の不随意なピクつき(dancing feet)。
小脳失調:体幹失調、歩行障害。
精神症状:小児では極度の不機嫌(irritability)、睡眠障害が目立つ。
初期評価
特徴的な眼球運動とミオクローヌスから直ちに診断する。
検査
最大の目的は基礎疾患(腫瘍)の検索。小児では尿中VMA・HVAの測定、腹部・胸部CT/MRI、MIBGシンチグラフィなどで神経芽腫を検索する。成人では全身CTやPETなどで悪性腫瘍を検索。自己抗体(抗Hu抗体、抗Ri抗体など)が陽性となることがある。
治療方針
①腫瘍の治療:神経芽腫などの腫瘍が発見された場合は、その外科的切除や化学療法を最優先で行う。
②免疫療法:神経症状の改善のために、副腎皮質ステロイド大量療法、ACTH療法、免疫グロブリン大量静注(IVIG)、リツキシマブ(抗CD20抗体)などを積極的に行う。※腫瘍を切除しても神経症状が残存・再発することがあり、長期の免疫療法や発達支援が必要となることが多い。
病態
小脳や脳幹に対する自己免疫学的機序(傍腫瘍性または感染後)により生じると考えられている。小児の約半数は神経芽腫(Neuroblastoma)が背景にあり、成人では小細胞肺癌や乳癌に伴う傍腫瘍性、または特発性(感染後など)が多い。
試験・臨床での重要ポイント
別名『dancing eyes and dancing feet syndrome』と呼ばれる特徴的な動きがキーワード。
国試での最大の鉄則は、「オプソクローヌス(眼球のランダムで急速な動き)を見たら、小児では『神経芽腫(腹部エコーやVMA・HVA測定)』、成人では『肺小細胞癌などの悪性腫瘍』を絶対に探すこと」である。
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。