パトー症候群は、13番染色体が3本存在する染色体異常症。顔面および中枢神経系の「正中部」の重篤な形成異常(口唇口蓋裂、単眼症、全前脳胞症など)を特徴とし、生後1年以内に死亡することが多い致死的疾患である。
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中枢神経系:全前脳胞症、重度の精神運動発達遅滞、けいれん。
顔面奇形:口唇口蓋裂、小眼球症、単眼症、耳介低位。
四肢の異常:多指症、多趾症。
内臓奇形:重度の先天性心疾患(VSD、PDAなど)、多嚢胞性異形成腎。
染色体検査(確定診断):47,XX,+13 または 47,XY,+13。
出生前診断:胎児超音波検査で全前脳胞症や顔面奇形、心奇形を指摘される。NIPT、羊水検査。
根本的な治療法はない。
対症療法・緩和ケア:呼吸管理、栄養管理、けいれんコントロール。重度の奇形に対する外科的介入は、予後を考慮して慎重に判断される。
家族への精神的サポート(遺伝カウンセリング、グリーフケア)。
病態
13番染色体は脳や顔面の正中部(真ん中)の形成に関与するため、トリソミーになることでこれらの組織が左右にうまく分離・形成されなくなる。
試験・臨床での重要ポイント
同じく予後不良の染色体異常である『エドワーズ症候群(18トリソミー:手指の重なり・揺り椅子状の足底)』との鑑別が重要。
パトー症候群のキーワードは『正中部の異常』。具体的には『口唇裂・口蓋裂』、『小眼球(あるいは単眼症)』、『全前脳胞症(脳が左右の大脳半球に分かれない重度の奇形)』である。また、『多指(趾)症』を高率に合併する。
覚え方・コツ
「パトー(13)は『顔と脳の真ん中が割れる重症病』!エドワーズ(18)の『手がグーのまま(手指の重なり)』に対して、パトーは『口が割れる(口唇口蓋裂)、指が多い(多指症)、脳が分かれない(全前脳胞症)』のがキーワード!悲しいが、長生きするのは非常に難しい重篤な染色体異常だ。」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。