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進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)は、胆汁の分泌・輸送に関わる遺伝子異常により、小児期から重篤な肝内胆汁うっ滞をきたす常染色体潜性遺伝疾患である。激しいそう痒(かゆみ)が特徴で、PFIC1型および2型は「γ-GTPが正常〜低値」である点が臨床的に重要である。
黄疸(遷延性・進行性)
激しいそう痒感(掻破痕、不眠、イライラ、成長障害の原因となる)
肝脾腫
脂肪吸収障害に伴う下痢、脂溶性ビタミン(A,D,E,K)欠乏症(出血傾向、くる病など)
初期評価
乳児期の長引く黄疸と、激しいかゆみのサインから疑う。
検査
血液検査で「総ビリルビン上昇」「総胆汁酸著増」を認めるが、『γ-GTPやALPは正常〜低値(1型・2型)』であることが特徴(3型はγ-GTP高値)。肝生検で胆汁うっ滞像を確認し、確定診断は原因遺伝子(ATP8B1, ABCB11, ABCB4など)の解析による。
治療
保存的治療として、ウルソデオキシコール酸(UDCA)の内服や、そう痒に対する薬物療法、脂溶性ビタミンの補充を行う。内科的治療に抵抗する場合は、胆汁を体外に排出して腸管への循環を断つ「胆汁外瘻造設術」などの外科的治療を行う。進行して肝硬変・肝不全に至った場合や、著しいQOL低下がある場合は『肝移植』が唯一の根治治療となる。
病態と分類
肝細胞から毛細胆管へ胆汁酸やリン脂質を汲み出すトランスポーターの先天的異常。主に1〜3型がある。
【PFIC1型(Byler病)】:FIC1変異。胆汁酸の分泌障害。
【PFIC2型(Byler症候群)】:BSEP変異。胆汁酸の汲み出しができないため肝細胞内に蓄積し、肝不全や肝細胞癌へ進行しやすい。
【PFIC3型】:MDR3変異。リン脂質の分泌障害。
試験・臨床での重要ポイント
乳児期からの黄疸と、夜も眠れないほどの『激しいそう痒感(かきむしって出血するほど)』が特徴である。胆道閉鎖症などの一般的な胆汁うっ滞疾患ではγ-GTPが著増するが、PFIC1型・2型は『総胆汁酸は高いのに、γ-GTPが正常または低値』であるという「γ-GTP・胆汁酸解離」が最大の診断のヒントとなる。
覚え方・コツ
「PFICは子供の重症な胆汁うっ滞。胆汁が流れず血中に溢れるから、全身が死ぬほど痒い(激しいそう痒)!黄疸がひどいのに『γ-GTPが上がらない(1型・2型)』のが最大の特徴。放っておくと肝不全になるから、胆汁を逃がす手術か肝移植が必要!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。