進行性ミオクローヌスてんかん(PME)は、単一の疾患名ではなく、「ミオクローヌス」、「てんかん発作」、「進行性の神経症状(認知機能障害、小脳失調など)」を3主徴とする症候群の総称である。ミトコンドリア脳筋症(MERRF)やラフォラ病などがこれに含まれる。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
3主徴:
①ミオクローヌス(光、音、体性感覚刺激などで誘発されやすい:刺激誘発性ミオクローヌス)。
②てんかん発作(全般強直間代発作など)。
③進行性の知的退行(認知症)、小脳失調。
検査
脳波で多棘徐波複合、光過敏性(photic driving)を確認。原因検索のために、血中・髄液の乳酸・ピルビン酸測定(MERRF)、皮膚・筋生検(ラフォラ病、MERRF、NCL)、各種遺伝子検査を行う。
治療方針
原因疾患そのものの治療は困難なことが多い。てんかんとミオクローヌスの抑制には、『バルプロ酸』、『クロナゼパム』、『レベチラセタム』、『ペランパネル』などを使用する。※フェニトイン等の使用は避ける。
病態
多様な遺伝性疾患がPMEの原因となる。代表的な疾患として、①ミトコンドリア遺伝子異常による『MERRF(福原病)』、②ポリグルコサンが蓄積する『ラフォラ病』、③CAGリピート病である『DRPLA(若年発症型)』、④ライソゾーム病である『神経セロイドリポフスチン沈着症(NCL)』、⑤シスタチンB遺伝子変異による『ウンフェルリヒト・ルントボルク(Unverricht-Lundborg)病』などがある。
試験・臨床での重要ポイント
PMEを見た場合、原因疾患の鑑別が問われる。母系遺伝・赤色ぼろ線維(ragged-red fiber)ならMERRF。ラフォラ小体・PAS陽性ならラフォラ病。日本人に多く家族歴(優性遺伝)があればDRPLA。また、治療における超重要事項として、通常のてんかんで使われる『フェニトイン、カルバマゼピンなどのNaチャネル阻害薬は、ミオクローヌスを悪化させるため原則禁忌』であることが頻出。
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。