サルコイドーシスは、原因不明の非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が全身の臓器(特に肺、眼、皮膚、心臓、神経)に多発する指定難病である。20〜30歳代と50〜60歳代(特に女性)の二峰性の発症ピークを持つ。健診の胸部X線で両側肺門リンパ節腫脹(BHL)として偶然発見されることが多い。CBTや医師国家試験では、特異的な血液・気管支肺胞洗浄液(BALF)所見や、多臓器病変(ぶどう膜炎、房室ブロックなど)、ステロイドの適応が毎年問われる超頻出疾患である。
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無症状(約半数は健診の胸部X線異常で発見される)
眼症状(霧視、飛蚊症、羞明。前部ぶどう膜炎による豚脂様角膜後面沈着物を伴う)
皮膚症状(結節性紅斑、凍瘡様狼瘡)
心臓症状(失神、動悸。完全房室ブロックなどの不整脈による)
神経症状(顔面神経麻痺、尿崩症、末梢神経障害)
呼吸器症状(咳嗽、息切れ。進行して肺線維症に至った場合のみ)
初期評価
健診でのBHL指摘、または眼症状、皮膚症状、不整脈のエピソードから疑う。疑った場合は必ず心電図と眼科受診を行う。
検査
血液検査でACE、リゾチーム、可溶性IL-2受容体(sIL-2R)、カルシウムの上昇を確認する。胸部X線・CTでBHL(両側肺門リンパ節腫脹)を確認する。ツベルクリン反応が陰性(または弱陽性)であることを確認する。気管支鏡検査を行い、BALFでのCD4/CD8比上昇、および経気管支肺生検(TBLB)で「非乾酪性類上皮細胞肉芽腫」の存在を証明して確定診断とする。
鑑別
結核(乾酪性肉芽腫、ツベルクリン陽性、IGRA陽性)、悪性リンパ腫(非対称性のリンパ節腫大、生検で異型リンパ球)、過敏性肺臓炎(BALFでCD8優位)、ベリリウム肺と鑑別する。
初期対応・対症療法
無症状のBHLや軽度の肺野病変のみであれば、自然寛解(約6〜7割)が期待できるため「無治療で経過観察」とする。眼や皮膚の限局性病変にはステロイドの点眼や軟膏を使用する。
全身投与(副腎皮質ステロイド内服)の適応
重要臓器の障害がある場合、すなわち「心臓病変(不整脈、心不全)」「眼の重症病変(視力低下)」「中枢神経病変」「高カルシウム血症」「進行性の呼吸器病変」がある場合は、ステロイドの全身投与(プレドニゾロン内服)の絶対適応となる。完全房室ブロックに対してはペースメーカー植え込みを行う。
病態
原因不明の抗原に対する過剰な細胞性免疫応答により、全身の臓器に「非乾酪性類上皮細胞肉芽腫」が形成される。
原因
アクネ菌などの感染や環境因子、遺伝的素因の関与が疑われている。
試験での重要ポイント
「健診で指摘されたBHL」や「若年者の霧視(ぶどう膜炎)」があれば本疾患を疑う。検査所見の暗記が必須であり、血液検査での「ACE高値」「リゾチーム高値」「高カルシウム血症(肉芽腫のマクロファージがビタミンDを活性化するため)」、細胞免疫低下を示す「ツベルクリン反応陰性(アネルギー)」は超頻出。気管支肺胞洗浄液(BALF)における「リンパ球増多(CD4/CD8比上昇:3.5以上)」、ガリウムシンチグラフィでの「パンダサイン・ラムダサイン」も重要。予後を左右する重大な合併症として「心サルコイドーシス(完全房室ブロック、心室中隔基部の薄い心エコー像)」があり、突然死の原因となるため心電図チェックが必須である。
覚え方・コツ
「サルのBACA(バカ):B(BHL)、A(ACE上昇)、C(Ca上昇)、A(Anergy:ツベ反応陰転化)。目はかすみ(ぶどう膜炎)、顔は曲がり(顔面神経麻痺)、心臓止まる(房室ブロック)。CD4/8比も上がる!」と覚える。
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心房細動は、心房が小刻みに震えて規則正しい収縮ができなくなる不整脈である。動悸や息切れ、胸部の不快感を主な症状とする。放置すると心原性脳塞栓症という命に関わる脳梗塞を引き起こす危険があり、CBTや医師国家試験において超頻出の重要疾患である。
気管支喘息は、気道の慢性的な炎症により気道が過敏になり、発作性の喘鳴や呼吸困難を繰り返す疾患である。夜間や早朝に悪化しやすく、可逆的な気流制限を特徴とする。CBTや医師国家試験では、診断基準、スパイロメトリの結果、治療ステップ(長期管理と発作時治療)が頻出の重要疾患である。
肺胞蛋白症は、肺胞内にサーファクタント由来の異常な蛋白様物質が過剰に蓄積し、ガス交換が障害される稀な呼吸器疾患である。健診での異常陰影や労作時の息切れを契機に発見されることが多い。CBTや医師国家試験において、特徴的な胸部CT画像や気管支肺胞洗浄液(BALF)の所見、特殊な治療法が頻出である。
リンパ脈管筋腫症(LAM)は、妊娠可能年齢の女性に好発し、平滑筋細胞に似た異常細胞(LAM細胞)が肺やリンパ管で増殖する指定難病である。肺野全体に無数の薄壁嚢胞を形成し、繰り返す自然気胸や乳び胸水(白濁した胸水)を特徴とする。CBTや医師国家試験では、LCHとの鑑別や特異的な治療薬が毎年問われる超頻出疾患である。