医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
全身性強皮症は、皮膚や内臓の線維化(硬化)と血管内皮障害を特徴とする自己免疫疾患である。CBTや国試では、抗Scl-70抗体(びまん性)と抗セントロメア抗体(限局性)の違いや、初発症状であるレイノー現象、および致死的な強皮症腎クリーゼが超頻出である。
血管症状:レイノー現象、指尖部潰瘍・陥凹性瘢痕、爪郭部出血。
皮膚症状:浮腫期から硬化期(皮膚をつまめない、仮面様顔貌、ソーセージ様手指、鼻の尖鋭化)、萎縮期へと進行する。
内臓病変:逆流性食道炎(下部食道の蠕動低下)、間質性肺炎(労作時息切れ)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)、強皮症腎クリーゼ、吸収不良症候群。
初期評価
レイノー現象、手指の腫脹や硬化から疑う。
検査
自己抗体(抗Scl-70抗体、抗セントロメア抗体、抗RNAポリメラーゼIII抗体)の測定。ダーモスコピー等で『爪郭部毛細血管異常(Nailfold bleedingなど)』を確認。HRCTで間質性肺炎、心エコーで肺高血圧症の合併を評価する。
治療方針
疾患を完全に治癒させる根本治療はない。各臓器病変に対する対症療法・免疫抑制療法が中心となる。間質性肺炎にはシクロホスファミドや抗線維化薬(ニンテダニブ)。強皮症腎クリーゼには『ACE阻害薬(カプトプリルなど)』が特効薬(第一選択・絶対適応)。レイノー現象や肺高血圧には血管拡張薬(カルシウム拮抗薬、PDE5阻害薬など)を用いる。※ステロイドの大量投与は強皮症腎クリーゼを誘発するリスクがあるため慎重を要する。
病態
線維芽細胞の活性化によりコラーゲンが過剰産生・沈着し組織が硬化する。同時に血管内皮細胞が障害され、微小血管の狭窄や閉塞が起きる。
試験・臨床での重要ポイント
「寒冷刺激で指先が白→紫→赤に変わる(レイノー現象)」が初発症状として有名。皮膚硬化の範囲により2つに大別される。
①『びまん性皮膚硬化型(dcSSc)』:体幹部まで硬化が及ぶ重症型。『抗Scl-70(トポイソメラーゼI)抗体』や『抗RNAポリメラーゼIII抗体』が陽性。間質性肺炎や、急激な悪性高血圧・腎不全をきたす『強皮症腎クリーゼ』を起こしやすい。
②『限局性皮膚硬化型(lcSSc)』:硬化が肘・膝より遠位と顔面に留まる軽症型。『抗セントロメア抗体』が陽性。CREST症候群(石灰沈着、レイノー現象、食道蠕動低下、強指症、毛細血管拡張)を呈しやすい。進行すると肺動脈性肺高血圧症(PAH)の合併に注意。
覚え方・コツ
「強皮症は『皮膚と内臓がカチカチに硬くなる』病気!抗Scl-70抗体は『全身カチカチ&間質性肺炎』の重症コース。抗セントロメア抗体は『手足の先だけ(CREST)』の軽症コース。急に血圧が上がったら『強皮症腎クリーゼ』を疑ってACE阻害薬を飲ませろ!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。
肩関節周囲炎は、加齢に伴い肩関節の関節包や腱板などの周囲組織に炎症が生じ、痛みと可動域制限(拘縮)をきたす疾患である。いわゆる「五十肩」であり、夜間痛や結髪・結帯動作の困難が特徴的である。