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タンジール病は、ABCA1タンパクの欠損により、細胞内のコレステロールをHDLへ引き渡すことができず、血中のHDLコレステロールが著しく低下(ほぼゼロ)する常染色体潜性遺伝疾患である。オレンジ色の巨大扁桃と末梢神経障害が特徴である。
特異な扁桃肥大(オレンジ色〜黄白色で巨大、通常無症状)
末梢神経障害(非対称性の多発性単神経炎、感覚鈍麻、筋力低下、筋萎縮)
肝脾腫、軽度のリンパ節腫脹
角膜混濁(ストロマ層の混濁)
若年性の動脈硬化(心血管疾患リスクの上昇)
初期評価
オレンジ色の巨大扁桃や、原因不明の末梢神経障害から疑い、脂質プロファイルをチェックする。
検査
血液検査で『HDL-Cの著明な低下(通常5mg/dL未満)』、アポA-Iの著減、および低コレステロール血症・高トリグリセリド血症を確認する。扁桃や直腸粘膜の生検でコレステロールエステルを貪食した泡沫細胞(マクロファージ)を確認。確定診断はABCA1遺伝子の変異解析。
治療方針
確立された特異的な治療法はない。若年性の冠動脈疾患・虚血性心疾患の予防のため、低脂肪食(コレステロール制限)や禁煙などの生活習慣指導が重要。角膜混濁に対しては角膜移植が行われることもある。
病態
マクロファージなどの細胞からコレステロールを搬出するABCA1遺伝子の変異が原因。血中に善玉コレステロール(HDL)が形成されず、末梢組織(網内系細胞など)にコレステロールエステルが異常蓄積する。
試験・臨床での重要ポイント
血液検査で『HDLコレステロールが著しく低い(10mg/dL未満、ほぼゼロ)』ことが最大のヒント。コレステロールが蓄積したマクロファージにより、扁桃が『巨大で明るいオレンジ色(または黄白色)』に腫大するのが非常に特異的(画像問題で出題されやすい)。また、角膜混濁、肝脾腫、および多発性単神経炎による感覚障害・筋力低下を合併する。
覚え方・コツ
「タンジール病は、善玉コレステロール(HDL)を作れない病気!血のHDLは『ほぼゼロ』。行き場を失ったコレステロールが扁桃腺に溜まり、『オレンジ色のデカい扁桃腺』になる!これを見たら即タンジール病と答えろ!」
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