耳鼻咽喉科に関連する疾患を21件掲載。概要・科目・更新日を確認しながら、国家試験・臨床実習・復習に使える疾患知識を効率よく整理できます。
急性喉頭蓋炎は、気管の入り口のフタである「喉頭蓋」に細菌感染が生じ、急速に腫脹することで気道閉塞をきたす耳鼻咽喉科・小児科領域の致死的救急疾患。気道確保が何よりも優先される。
CHARGE症候群は、CHD7遺伝子変異によって生じる多発奇形症候群。特徴的な6つの主要症状(C, H, A, R, G, E)の頭文字をとって名付けられており、特に「後鼻孔閉鎖」と「虹彩欠損」の組み合わせが特徴的である。
アッシャー症候群は、「感音難聴」と目の「網膜色素変性症」を合併する常染色体潜性(劣性)遺伝疾患。視覚と聴覚の両方が徐々に失われる「盲ろう(盲聾)」の最大の原因疾患であり、早期からのコミュニケーション支援が不可欠である。
急性扁桃炎は、口蓋扁桃にウイルスや細菌が感染し、発赤・腫脹や白苔(膿栓)を伴う急性炎症である。激しい咽頭痛と高熱をきたす。A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)が原因の場合は、合併症予防のためペニシリン系抗菌薬の投与が必要となる。
突発性難聴は、文字通りある日突然、原因不明で片側の高度感音難聴をきたす救急疾患である。発症から早期(1週間以内)にステロイド全身投与を開始しなければ聴力が回復しない(固定する)ため、CBTや国試では「早期治療が命」である点が超頻出の重要疾患である。
ラムゼイ・ハント症候群は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化により、顔面神経と内耳神経が障害される疾患。「耳介の帯状疱疹(水疱)」「顔面神経麻痺」「内耳神経症状(難聴・めまい)」の三徴が特徴である。
オスラー病は、繰り返す鼻出血、皮膚・粘膜の毛細血管拡張、肺や脳などの動静脈奇形(動静脈瘻)を三主徴とする常染色体顕性遺伝疾患。肺動静脈瘻による奇異性脳塞栓症や脳膿瘍が国試で頻出である。
アデノイド顔貌は、小児期のアデノイド(咽頭扁桃)の病的肥大により鼻呼吸が障害され、長期間の慢性的な「口呼吸」を余儀なくされた結果生じる、特異な顔面・顎顔面の骨格・軟部組織の発育異常である。
「顔面神経麻痺」「肉芽腫性唇炎」「溝状舌」の三徴を呈する原因不明の症候群。全症状が揃う完全型は稀であり、反復する口唇の腫脹で気づかれることが多い。
タンジール病は、ABCA1タンパクの欠損により、細胞内のコレステロールをHDLへ引き渡すことができず、血中のHDLコレステロールが著しく低下(ほぼゼロ)する常染色体潜性遺伝疾患である。オレンジ色の巨大扁桃と末梢神経障害が特徴である。
副鼻腔炎は、鼻腔に隣接する副鼻腔(上顎洞、篩骨洞など)に炎症と膿の貯留が生じる疾患である。急性と慢性(蓄膿症)があり、CBTや国試では、膿性鼻漏、後鼻漏による咳嗽、CTでの副鼻腔陰影、およびマクロライド少量長期療法や指定難病である好酸球性副鼻腔炎が頻出である。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、内耳の耳石が剥がれ落ちて半規管に迷入することで起こる、末梢性めまいの最も一般的な原因疾患である。寝返りなどの特定の頭部運動時に、数十秒程度の激しい回転性めまいが生じる。CBTや医師国家試験では、メニエール病との鑑別、特徴的な眼振所見、Dix-Hallpike試験やEpley法などの診断・治療手技が毎年問われる超頻出疾患である。
中耳炎は、鼓膜奥の中耳腔に炎症や浸出液の貯留、または異常な上皮の増殖が起こる疾患群である。痛みを伴う急性中耳炎、小児の難聴の原因となる滲出性中耳炎、および骨破壊を伴い手術が必要な真珠腫性中耳炎の3つが試験で極めて重要である。
耳硬化症は、アブミ骨の前方が卵円窓(前庭窓)に異常な骨増殖によって固着し、音の振動が内耳に伝わらなくなることで伝音難聴をきたす疾患である。CBTや国試では、Gelle試験陰性、Cahartの陥凹、Schwartze徴候、およびアブミ骨手術が頻出の重要疾患である。
喉頭がんは、発声器官である喉頭の粘膜から発生する扁平上皮癌であり、喫煙と強固な因果関係がある。声帯に発生する声門がんが最多である。CBTや国試では、初期症状としての嗄声(しわがれ声)、早期例での放射線治療(音声保存)、および進行例の喉頭全摘出術(永久気管孔)が超頻出である。
レミエール症候群は、健康な若年者に、咽頭炎などの口腔内感染を契機として、内頸静脈の敗血症性血栓性静脈炎をきたし、肺などの全身臓器へ敗血症性塞栓を飛ばす重篤な感染症である。救急領域の致死的疾患として重要。
顔面神経麻痺は、顔面神経(第VII脳神経)の障害により片側の顔面筋が動かなくなる疾患である。原因不明(HSV再活性化疑い)で予後良好な「Bell麻痺」と、VZV再活性化により耳介の帯状疱疹や難聴・めまいを伴い予後不良な「Hunt症候群」の鑑別がCBTや国試で超頻出である。
咽頭がんは、発生部位(上・中・下)によって原因ウイルスやリスク、症状が大きく異なる疾患群である。CBTや国試では、EBウイルス関連の上咽頭がん、HPV関連が増加している中咽頭がん、および喫煙・飲酒が原因で食道癌の重複に注意が必要な下咽頭がんの違いが頻出である。
メニエール病は、内耳の内リンパ水腫を病態とし、反復する回転性めまい、難聴、耳鳴りを三主徴とする疾患である。CBTや国試では、めまい発作に伴う低音域障害型の感音難聴や、利尿薬(イソソルビドなど)による治療、およびグリセロールテスト陽性が頻出の重要疾患である。
アレルギー性鼻炎は、吸入抗原(ダニ、スギ花粉など)に対するⅠ型アレルギー反応により、くしゃみ、水様性鼻漏、鼻閉を三主徴とする疾患である。CBTや国試では、鼻汁中の好酸球の確認や、抗ヒスタミン薬・ステロイド点鼻、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)が頻出である。