医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
喉頭がんは、発声器官である喉頭の粘膜から発生する扁平上皮癌であり、喫煙と強固な因果関係がある。声帯に発生する声門がんが最多である。CBTや国試では、初期症状としての嗄声(しわがれ声)、早期例での放射線治療(音声保存)、および進行例の喉頭全摘出術(永久気管孔)が超頻出である。
嗄声(させい:しわがれ声。声門がんの初期症状としてほぼ全例に出現)
咽頭違和感、嚥下痛、血痰(声門上がんで多い)
進行すると、呼吸困難(気道狭窄)、喘鳴、嚥下障害、頸部リンパ節腫脹をきたす。
初期評価
長期間(特に2週間以上)続く嗄声のある喫煙歴のある中高年男性に対し、直ちに喉頭内視鏡(ファイバースコープ)検査を行う。
検査
喉頭内視鏡で声帯の白色隆起や潰瘍性病変を確認する。確定診断のために、直達喉頭鏡下などで「生検(病理組織検査)」を行い、扁平上皮癌であることを証明する。頸部エコー、CT、MRI、PET-CTを用いて、腫瘍の深達度や頸部リンパ節転移、遠隔転移の有無(進行期分類)を評価する。
初期・早期の治療(I・II期)
機能(発声)温存を第一目的とし、「放射線治療(単独)」が標準治療となる。非常に小さな病変であれば、レーザーを用いた経口的な喉頭部分切除術を行うこともある。
進行期の治療(III・IV期)
「喉頭全摘出術」および頸部リンパ節郭清術が行われる。これにより気道と食道が完全に分離されるため、前頸部に「永久気管孔(ここから呼吸する)」が造設され、通常の発声は不可能となる。術後は、食道発声法、電気式人工喉頭、シャント発声などの音声獲得リハビリテーションが必要となる。進行度に応じて化学放射線療法(CRT)で喉頭温存を図る場合もある。
病態と分類
喉頭の扁平上皮から発生する。発生部位により3つに分類される。
【声門がん】:声帯そのものに発生。最も頻度が高い(約60〜70%)。早期から嗄声が出るため発見されやすい。リンパ網が乏しいためリンパ節転移しにくい。
【声門上がん】:声帯より上(喉頭蓋など)に発生。発見が遅れやすく、リンパ節転移を起こしやすい。
【声門下がん】:声帯より下に発生。頻度は最も低いが、進行すると気道狭窄をきたす。
原因
圧倒的なリスク因子は『長期間の喫煙(ヘビースモーカー)』と『過度の飲酒』である。患者の90%以上が男性。
試験での重要ポイント
「ヘビースモーカーの中高年男性」が「長引く声のかすれ(嗄声:させい)」を訴えるエピソードが超定番。治療法の選択が極めて重要であり、早期(I〜II期)であれば声を残すために『放射線治療』が第一選択となる。進行例(III〜IV期)や放射線無効例には『喉頭全摘出術』が行われるが、声帯を失うため発声機能が失われ、気管を直接前頸部の皮膚に縫い付ける『永久気管孔』となる(鼻・口で呼吸ができなくなる)点が絶対暗記キーワードである。
覚え方・コツ
「喉頭がんは、タバコ吸いすぎのおじさんの病気。声帯にできる(声門がん)から、初期から声がかすれる(嗄声)。早めに見つかれば放射線で声を残せるが、進んで喉頭を取る(全摘)と、首の穴(永久気管孔)で一生息をすることになる!」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。