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咽頭がんは、発生部位(上・中・下)によって原因ウイルスやリスク、症状が大きく異なる疾患群である。CBTや国試では、EBウイルス関連の上咽頭がん、HPV関連が増加している中咽頭がん、および喫煙・飲酒が原因で食道癌の重複に注意が必要な下咽頭がんの違いが頻出である。
【上咽頭】:片側の頸部リンパ節腫脹、鼻閉、鼻出血、片側の滲出性中耳炎(耳閉塞感)、脳神経症状(複視など)。
【中咽頭】:嚥下痛、咽頭の異物感・しみる感じ、扁桃の非対称な腫大。
【下咽頭】:咽頭違和感(食物がつかえる感じ)、嚥下困難、耳への放散痛、嗄声(反回神経浸潤による)、頸部リンパ節腫脹。
初期評価
部位特有の症状や、無痛性の頸部リンパ節腫脹から疑い、内視鏡検査を行う。
検査
ファイバースコープで腫瘍を確認し、「生検」で確定診断(主に扁平上皮癌)を行う。上咽頭がんではEBウイルス抗体価、中咽頭がんではp16免疫染色(HPV感染のサロゲートマーカー)を確認する。下咽頭がんでは重複癌検索のため「上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)」が必須。CT・MRI・PET等で進行度を評価する。
治療方針
【上咽頭がん】:解剖学的に手術が困難であり、かつ放射線感受性が高いため、「放射線治療」または「化学放射線療法(CRT)」が第一選択となる。
【中咽頭がん】:早期は放射線治療または経口的手術。進行例は化学放射線療法や、再建術を伴う切除術。HPV陽性か陰性かで治療戦略を考慮する。
【下咽頭がん】:早期は放射線治療または喉頭温存手術。進行例(多くはこれ)は、喉頭・下咽頭・頸部食道を一括して切除し、遊離空腸などを用いて食道を再建する「下咽頭喉頭食道摘出術(喉頭全摘となるため永久気管孔となる)」が行われる。
病態と部位別特徴
【上咽頭がん】:鼻の奥。アジア(中国南部など)に多く、『EBウイルス(Epstein-Barr virus)』の感染が強く関与する。初期症状に乏しく、『無痛性の頸部リンパ節腫脹』で初発することが多い。耳管開口部が塞がるため『滲出性中耳炎(片側)』を合併しやすい。未分化癌が多く、『放射線感受性が極めて高い』ため放射線治療が主体となる。
【中咽頭がん】:口の奥(扁桃、軟口蓋など)。かつては喫煙・飲酒が主因だったが、近年は『ヒトパピローマウイルス(HPV:特に16型)』の感染によるものが急増している(HPV陽性例は若年者に多く、放射線や抗がん剤が効きやすく予後良好)。嚥下痛や咽頭違和感をきたす。
【下咽頭がん】:喉の奥深く(食道の入り口付近)。『長年の喫煙と過度の飲酒』が最大のリスク。特にアルコールで赤くなる人(ALDH2欠損)に多い。同じリスク因子を持つ『食道がんの重複癌』が約20%に見られるため、上部消化管内視鏡検査が必須。発見が遅れやすく、予後が最も不良。嚥下困難や嗄声(反回神経浸潤)をきたす。
試験での重要ポイント
各部位と「関連ウイルス/リスク」の結びつきが超頻出。
上=EBウイルス、頸部リンパ節で気づく、放射線効く。
中=HPV(パピローマウイルス)。
下=酒・タバコ、食道がんを絶対チェック!
覚え方・コツ
「咽頭がんの3兄弟!上はEBウイルスで首のシコリ(放射線で叩く)。中はHPV(子宮頸がんと同じウイルス)。下は酒とタバコのやりすぎで、食道がんのおまけ付き(一番タチが悪い)!」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。