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TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)は、TNFRSF1A遺伝子変異を原因とする常染色体顕性遺伝の自己炎症性疾患である。他の周期熱症候群に比べて「発熱期間が長い(1〜3週間)」ことと、激しい「筋肉痛」および「移動性紅斑」が特徴である。
長期持続する周期性発熱(1週間〜3週間持続することが多い)
激しい筋肉痛(限局性の筋膜炎による圧痛)
移動性の浮腫性紅斑
片側性の眼窩周囲浮腫、結膜炎
漿膜炎(腹痛、胸痛、関節痛)
初期評価
1週間以上続く長期間の反復性発熱と、筋肉痛・皮疹のエピソードから疑う。常染色体顕性遺伝のため家族歴を聴取する。
検査
発作時の血液検査で著明な炎症反応亢進を確認する。確定診断は『TNFRSF1A遺伝子変異』の同定である。
治療方針
軽症の発作時にはNSAIDsや副腎皮質ステロイドの頓用を行うが、ステロイド依存性になりやすい。発作のコントロール不良例やアミロイドーシス合併・ハイリスク例に対しては、根本的予防薬として『抗IL-1β抗体(カナキヌマブ)』が保険適用となり著効する(※病名はTNF関連だが、治療薬としてはIL-1阻害薬が有効である点に注意)。
病態
TNF受容体(TNFR1)をコードするTNFRSF1A遺伝子の変異により、受容体の細胞内蓄積や細胞膜からのシェディング(切り離し)異常が起こり、リガンド非依存的に炎症シグナルが暴走する。
試験・臨床での重要ポイント
家族性地中海熱(FMF:発熱は1〜3日)などの他の周期熱症候群と比較して、発熱発作の持続期間が『長期間(数日〜数週間、平均1〜2週間)』に及ぶことが最大の鑑別点である。また、体幹から四肢へ向かって遠心性に移動する圧痛を伴う浮腫性紅斑と、下肢などに生じる『激しい筋肉痛(筋膜炎)』が極めて特徴的。未治療ではAA型アミロイドーシスを高率に合併する。
覚え方・コツ
「TRAPSの『T』は『長期間(Time)』の熱と『痛い(Torment)』筋肉痛!遺伝子の異常でTNFシグナルが暴走。熱が1週間以上ダラダラ続き、筋肉が痛んで赤い斑点が動いていく(移動性紅斑)。」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。