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上部消化管出血は、トライツ靱帯(十二指腸空腸曲)より口側の消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血である。胃・十二指腸潰瘍、胃癌、食道・胃静脈瘤、マロリー・ワイス症候群などが主な原因となる。
吐血(コーヒー残渣様、または鮮血)。
タール便(黒色便)、貧血症状(めまい、動悸)。
大出血時のショック症状(血圧低下、冷汗、意識消失)。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ):確定診断および治療。※バイタルサインが安定してから行うのが基本。
直腸診:タール便の確認。
血液検査:Hb低下、BUN上昇(BUN/Cr比 > 30)。
初期対応:気道確保、太い静脈ルートの確保と急速輸液、輸血。
内視鏡的止血術:
非静脈瘤(潰瘍など):クリッピング、高周波凝固、エタノール局注など。
静脈瘤:EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)、EIS(内視鏡的静脈瘤硬化療法)。
薬物療法:PPI(プロトンポンプ阻害薬)の静注。
病態
出血した血液が胃酸と反応して酸化ヘマトルチンとなるため、黒色に変化する。これが嘔吐されると「コーヒー残渣様吐物」、便として排出されると「タール便(黒色便)」となる(※大出血時は鮮血を吐くこともある)。
試験・臨床での重要ポイント
出血部位の推定において『タール便=上部』という原則が超頻出。
血液中のタンパク質が腸管内で消化・吸収されるため、『BUN(尿素窒素)が上昇』し、BUN/Cr比が30以上になるのが特徴的な血液所見。
静脈瘤破裂による大出血は直ちにショックに至るため、気道確保と急速輸液が最優先される。
覚え方・コツ
「上部消化管出血は『胃酸と混ざって真っ黒になる出血』!吐けばコーヒーのカス(コーヒー残渣様)、ウンチで出ればイカスミみたいなタール便(黒色便)。血液のタンパク質を腸で吸収しちゃうから、腎臓が悪いわけじゃないのに『BUNだけがポンと上がる』のがテストのひっかけポイント!原因探しと止血のために『即、胃カメラ』だ!」
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消化管穿孔は、胃や十二指腸、大腸などの消化管壁に全層性の穴が開き、胃酸、腸液、便などが無菌状態の腹腔内に漏れ出す超緊急疾患。急激な汎発性腹膜炎を引き起こし、敗血症性ショックに至るため、原則として緊急手術の適応となる。
虚血性腸炎は、大腸粘膜の微小血管の血流が一時的に低下し、腸管粘膜が虚血・炎症・潰瘍を起こす疾患。便秘傾向のある高齢女性に多く、「突然の左下腹部痛」に続く「下痢・鮮血便」が典型的な三徴である。多くは一過性で、保存的治療で自然軽快する。
肝内胆管癌は、肝臓内の胆管上皮から発生する悪性腫瘍(原発性肝癌の約5〜10%)。肝細胞癌(HCC)と異なり、ウイルス性肝炎や肝硬変を背景としないことが多く、間質が豊富でリンパ節転移をきたしやすいのが特徴である。
肝腎症候群は、重篤な肝疾患(非代償性肝硬変や劇症肝炎など)の経過中に、腎臓自体には器質的な異常がないにも関わらず、急激な腎機能低下(機能的腎不全)をきたす予後不良な病態である。