心室細動は、心室が不規則に細かく痙攣し、心臓のポンプ機能が完全に失われた状態(心停止)である。急性心筋梗塞直後などに好発し、直ちに除細動(電気ショック)を行わないと数分で死に至る。
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突然の意識消失(発症数秒以内)、けいれん。
呼吸停止(または死戦期呼吸)、脈拍触知不可。
(実質的な心肺停止状態)。
心電図(モニター):基線が不規則に揺動し、はっきりとしたP波、QRS波、T波を認めない波形(細動波)。
『ただちに除細動(電気ショック)』:エネルギー量は二相性で120〜200J。除細動直後に胸骨圧迫(CPR)を再開する。
薬物療法(ACLS):アドレナリン静注、アミオダロン静注。
蘇生後:原因疾患(急性心筋梗塞など)の検索と治療、低体温療法(TTM)。再発予防にICD植込み。
病態
心室内の無数の部位から無秩序な電気信号が発生し、心筋が同期して収縮できない状態。心拍出量はゼロとなる。
試験・臨床での重要ポイント
心電図波形は『完全に不規則で形もバラバラな細かい波(VF波)』であり、QRS波の判別は不可能。突然倒れて意識がない患者のモニターでこの波形を見たら、波形の確認に時間をかけてはならない。
対応は『一秒でも早い除細動(電気ショック)』が絶対の鉄則。病院外であればAEDの使用が救命率を左右する。
覚え方・コツ
「VFは『心臓がブルブル震えているだけの即死状態』!血液は1滴も全身に回っていないから脈はない。波形はギザギザのノコギリの歯のようなグチャグチャの波。薬を入れている暇はない!『見つけたら即座に電気ショック(除細動)』!これが唯一の蘇生法だ!」
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Dressler(ドレスラー)症候群は、急性心筋梗塞の発症から「数週間〜数ヶ月後」に、発熱や胸膜炎様胸痛を伴って発症する自己免疫性の「心膜炎(および胸膜炎)」である。
産褥心筋症は、それまで心疾患の既往がない女性が、妊娠末期から産後(産褥期)数ヶ月の間に突然発症する特発性の心不全。拡張型心筋症(DCM)と同様に左室の拡張と収縮能低下をきたす。母体の生命を脅かす重篤な疾患である。
拘束型心筋症は、心室壁が著しく硬くなり(コンプライアンス低下)、拡張不全(血液が心室に入りにくい)をきたす特発性心筋症。収縮能と壁厚は正常に近いが、著明な心房拡大と右心不全症状を特徴とする。予後は極めて不良である。
急性心筋炎は、主にウイルス感染などを契機として心筋に急性の炎症が生じる疾患。軽症例から、数時間〜数日で致死的な心不全やショックに至る「劇症型心筋炎」まで重症度は様々。若年者の突然の心原性ショックの原因として重要である。