心室頻拍は、心室から発生する異常な電気信号により、心室が高速で収縮(頻拍)する致死性不整脈である。心電図では幅の広いQRS波が連続して出現する。脈拍が触れない「無脈性VT」は心室細動(VF)と同等であり、直ちに除細動が必要となる。
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動悸、胸部不快感。
血行動態の破綻による症状:めまい、失神、血圧低下、冷汗、意識消失(心肺停止)。
心電図:120回/分以上の頻脈、wide QRS波が3連発以上持続、房室解離、心室捕捉(キャプチャービート)や融合波(フュージョンビート)。
基礎疾患の検索:心エコー、冠動脈造影など。
脈なし(無脈性VT):ACLSのアルゴリズムに従い、『直ちに除細動(電気ショック)』+CPR(心肺蘇生)。
脈あり・血行動態不安定(意識障害や低血圧):『カルディオバージョン(同期下直流通電)』。
脈あり・血行動態安定:『抗不整脈薬(アミオダロン、ニフェカラント、リドカインなど)』の静注。
再発予防:植込み型除細動器(ICD)の適応となる。
病態
心筋梗塞や心筋症などの器質的心疾患を背景に持つことが多い。心室内にリエントリー(電気の空回り)回路が形成されることで生じる。
試験・臨床での重要ポイント
心電図の『wide QRS(幅広いQRS波:0.12秒以上)の規則的な頻発』が最大の特徴。心房と心室が別々に動く『房室解離』を伴うことが多く、これが上室性頻拍(SVT)に脚ブロックを伴ったものとの重要な鑑別点となる。
治療方針は「血行動態が安定しているか」「脈が触れるか」で完全に分かれる。
覚え方・コツ
「VTは『心室が暴走する幅広QRSの波』!心室が速く打ちすぎて血液を十分に送り出せないから、血圧がストンと落ちて失神する。対応の鉄則は脈の確認!脈がない(無脈性VT)なら迷わず『電気ショック(除細動)』!脈があって意識もあるなら『アミオダロン(抗不整脈薬)』で落ち着かせろ!」
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Dressler(ドレスラー)症候群は、急性心筋梗塞の発症から「数週間〜数ヶ月後」に、発熱や胸膜炎様胸痛を伴って発症する自己免疫性の「心膜炎(および胸膜炎)」である。
産褥心筋症は、それまで心疾患の既往がない女性が、妊娠末期から産後(産褥期)数ヶ月の間に突然発症する特発性の心不全。拡張型心筋症(DCM)と同様に左室の拡張と収縮能低下をきたす。母体の生命を脅かす重篤な疾患である。
拘束型心筋症は、心室壁が著しく硬くなり(コンプライアンス低下)、拡張不全(血液が心室に入りにくい)をきたす特発性心筋症。収縮能と壁厚は正常に近いが、著明な心房拡大と右心不全症状を特徴とする。予後は極めて不良である。
急性心筋炎は、主にウイルス感染などを契機として心筋に急性の炎症が生じる疾患。軽症例から、数時間〜数日で致死的な心不全やショックに至る「劇症型心筋炎」まで重症度は様々。若年者の突然の心原性ショックの原因として重要である。