急性胃腸炎の原因となる、エンベロープを持たないRNAウイルスです。食品、手指、嘔吐物や便を介した伝播に注意します。
Norovirus
ウイルス
ウイルスのためグラム染色による細菌の区分は適用しません。
プラス鎖一本鎖RNA。
エンベロープを持たない小型ウイルスです。アルコールだけで十分と考えず、手洗いと病原体に適した環境対策を組み合わせます。
ヒトの腸管で増殖し、便や嘔吐物から周囲を汚染します。二枚貝などは汚染を受けた食品として伝播に関わる場合があります。食品の関与と、患者から患者への伝播は分けて考えます。
汚染食品・水、手指や物品などを介して感染します。嘔吐物や便の処理では飛散や周囲の汚染も問題になります。症状のある人だけでなく、回復後の排泄などにも注意して施設の手順に従います。
少量のウイルスでも感染し得ること、環境や食品を介して広がることが集団発生に関わります。遺伝子検出の陽性を、そのまま生きたウイルスの量や感染性の強さと同一視しません。
嘔吐、下痢、腹痛などの急性胃腸炎を起こします。脱水、特に乳幼児や高齢者の状態悪化に注意します。高齢者では嘔吐に伴う誤嚥なども考えます。
流行状況、接触歴、症状、必要に応じた便の遺伝子・抗原検査などで評価します。検査の陰性だけで全例を除外せず、感度や採取時点を確認します。
水分・電解質の補給など支持療法が中心です。抗菌薬はウイルス自体を治療しません。飲水困難、尿量低下、意識や循環の変化などでは医療的評価が必要です。
石けんと流水での手洗い、食品の適切な取り扱い、嘔吐物・便の安全な処理、適切な消毒と清掃を行います。消毒剤は対象物と製品の指示、施設手順に従い、薬剤を混ぜません。
非エンベロープRNAウイルス、糞口伝播を軸に、脱水と環境対策を結び付けます。関連:標準予防策と追加対策。
参考資料 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」 CDC「Precautions to Prevent Transmission of Infectious Agents」
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