血液・体液を介して感染し、急性・慢性肝炎や肝硬変、肝細胞癌に関わるDNAウイルスです。感染既往でも再活性化を考えます。
Hepatitis B virus
ウイルス
ウイルスのためグラム染色による細菌の区分は適用しません。
不完全な二本鎖の環状DNAを持ち、増殖過程に逆転写が関わります。肝細胞内に残存するcccDNAなどが、慢性感染や再活性化を理解する上で重要です。
エンベロープを持つヘパドナウイルス科のウイルスです。表面抗原HBs、コアに関わる抗原・抗体など、検査が何を検出するかを区別します。
ヒトが主要な感染源です。感染の時期、宿主の免疫状態などで経過が異なり、無症状でも伝播や管理上の検討が必要な場合があります。
血液曝露、性的接触、母子感染などが重要です。日常的な会話や通常の共同生活の接触を、同じリスクとして扱いません。針刺し等の曝露では、施設の手順に沿って速やかに評価します。
ウイルスの増殖と宿主免疫による肝細胞傷害が病態に関わります。HBV DNA量とALTは異なる情報で、ALT正常だけでは感染や将来のリスクを判断できません。
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌などに関わります。免疫抑制や化学療法の前後には、HBs抗原陰性の既往感染例でも再活性化を起こす場合があります。
HBs抗原、HBc抗体、HBs抗体、HBV DNAなどを目的に合わせて組み合わせます。ワクチンによるHBs抗体陽性と自然感染の既往を区別します。単一マーカーだけで病期や治療適応を確定しません。
慢性感染ではウイルス量、肝炎活動性、線維化や肝硬変などを踏まえ、核酸アナログやインターフェロン等の適応を専門的に評価します。すべての感染者に同じ治療を行うわけではなく、治療中も必要な経過観察を続けます。
ワクチン、血液曝露対策、母子感染予防などを組み合わせます。予防の内容は感染・抗体の状態や曝露状況により異なります。免疫抑制前には、既往感染も含め検査と管理計画を確認します。
DNAウイルスだが増殖過程に逆転写があること、HBs抗原陰性でも再活性化があり得ることを結び付けます。関連:B型肝炎、HBV再活性化。
参考資料 日本肝臓学会「B型肝炎治療ガイドライン 第5版」2026年6月 CDC「Precautions to Prevent Transmission of Infectious Agents」
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