最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする急性膵炎は、膵管内で活性化された膵酵素が自らの膵組織を消化(自己消化)することで生じる急性の炎症性疾患である。激しい上腹部痛や背部痛を主症状とし、重症例では多臓器不全を来す予後不良な病態である。CBTや医師国家試験では、原因、血液所見(リパーゼ等)、重症度判定(予後因子スコア)、初期治療の大量輸液が超頻出である。
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急性膵炎は、膵管内で活性化された膵酵素が自らの膵組織を消化(自己消化)することで生じる急性の炎症性疾患である。激しい上腹部痛や背部痛を主症状とし、重症例では多臓器不全を来す予後不良な病態である。CBTや医師国家試験では、原因、血液所見(リパーゼ等)、重症度判定(予後因子スコア)、初期治療の大量輸液が超頻出である。
持続する激しい上腹部痛、背部痛
前屈位(膝胸位)による疼痛軽減
悪心、嘔吐、腹部膨満感
発熱、頻脈(重症例)
Cullen徴候(臍周囲の皮下出血)、Grey-Turner徴候(左側腹部の皮下出血)※出血性・重症膵炎の徴候
初期評価
激しい腹痛・背部痛、飲酒歴・胆石の既往、身体所見(圧痛、徴候)を確認する。
検査
血液・尿検査:血清アミラーゼ・リパーゼの上昇、尿中アミラーゼの上昇を確認する。
画像検査:腹部超音波で膵腫大や周囲の液体貯留を確認。腹部造影CTは「重症度(CTグレード)」の判定に不可欠であり、膵組織の造影不良域(壊死)を評価する。
重症度判定:日本の「急性膵炎重症度判定基準」に基づき、予後因子スコアとCTグレードを算出する。
鑑別
消化管穿孔(free air)、心筋梗塞(下壁)、大動脈解離、胆石・胆嚢炎と鑑別する。
初期対応
「絶飲食」による膵臓の安静と、「大量輸液(等張電解質液)」による有効循環血漿量の維持を直ちに行う。
根本治療
薬物療法:蛋白分解酵素阻害薬(メシル酸ガベキサート等)や抗菌薬の投与。
疼痛管理:非麻薬性鎮痛薬(ペンタゾシン)を使用する。
合併症対応:胆石性膵炎では早期のERCP・EST(乳頭切開術)を検討する。重症例では持続的動注療法や血液浄化療法を行う。
病態
本来は十二指腸で活性化されるべき膵酵素(トリプシンなど)が膵管内で異常活性化し、膵組織の自己消化を引き起こす。これにより浮腫、出血、さらには膵組織の壊死を来し、全身性炎症反応症候群(SIRS)から多臓器不全へと進行し得る。
原因
「アルコール」と「胆石」が2大原因である。その他、高トリグリセリド(TG)血症、ERCP後、特発性、薬剤性などが挙げられる。
分類
「間質浮腫性膵炎(軽症)」と「壊死性膵炎(重症)」に大別される。
試験での重要ポイント
「激しい上腹部痛・背部痛(前屈位で軽減)」という特徴的な疼痛があれば本疾患を強く疑う。血液検査では、アミラーゼよりも膵特異性の高い『リパーゼ』の上昇が重要。重症度判定には、臨床指標を用いた「予後因子スコア(9項目)」と造影CTによる「CTグレード(炎症の広がりと壊死範囲)」を併用する。初期治療の鉄則は『絶飲食』と『細胞外液の大量輸液』であり、循環動態の維持が救命に直結する。また、鎮痛にはオッディ括約筋を収縮させるモルヒネは避け、ペンタゾシン等を用いる点も頻出である。
覚え方・コツ
「急性膵炎は、酒(アルコール)と石(胆石)で膵臓が自分を食べる。リパーゼ上がって背中まで激痛。治療はとにかく『水(大量輸液)』を盛れ!」
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食道癌は食道粘膜から発生する悪性腫瘍であり、日本では約90%が胸部中部に好発する扁平上皮癌である。嚥下困難や体重減少を特徴とし、早期発見が難しく予後不良になりやすい。CBTや医師国家試験では、ヨード染色を用いた内視鏡診断、リンパ節転移の多さ(反回神経麻痺による嗄声など)が頻出の重要疾患である。
自己免疫性膵炎(AIP)は、自己免疫学的機序により膵臓が腫大し、膵管の狭窄をきたす疾患である。IgG4関連疾患の代表的な膵病変であり、高齢男性の無痛性黄疸で発症することが多い。CBTや医師国家試験では、膵癌との鑑別や、特異的な画像所見(ソーセージ様腫大)、ステロイドの著効が頻出の重要疾患である。
胃癌は、胃粘膜上皮から発生する悪性腫瘍であり、日本人に非常に多い癌の一つである。初期は無症状であることが多く、進行すると心窩部痛や体重減少、吐血などをきたす。ピロリ菌感染が最大の危険因子であり、CBTや医師国家試験では転移の形式(Virchow転移など)や内視鏡所見が極めて頻出の重要疾患である。
胃MALTリンパ腫は、胃粘膜関連リンパ組織から発生する低悪性度のB細胞性非ホジキンリンパ腫である。ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染が強力に関与しており、無症状や上腹部不快感で発見されることが多い。CBTや医師国家試験では、悪性腫瘍でありながら「ピロリ菌除菌」が第一選択となる点が毎年問われる超頻出疾患である。