成人Still病は、原因不明の著明な全身性炎症を来す自己炎症性疾患である。夕方にピークとなる弛張熱、サーモンピンク疹、関節痛、咽頭痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、著明な高フェリチン血症と、リウマチ因子・抗核抗体が陰性である点が極めて頻出の重要疾患である。
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弛張熱(夕方〜夜間に39℃以上の高熱となり、朝には平熱近くに下がる)
サーモンピンク疹(発熱時に出現し、解熱時に消退する体幹・四肢の淡紅斑)
関節痛、多発関節炎
咽頭痛
リンパ節腫脹、肝脾腫
初期評価
原因不明の持続する高熱(不明熱)、皮疹、関節痛、咽頭痛のエピソードから本疾患を疑う。まずは敗血症などの感染症や悪性リンパ腫を徹底的に除外することが必須である(除外診断の側面が強い)。
検査
血液検査で白血球増多(好中球≧80%)、CRP著増、「フェリチンの著明な上昇」を確認する。肝機能障害(AST、ALT、LDH上昇)もよく見られる。免疫学的検査では、リウマチ因子(RF)および抗核抗体(ANA)が「陰性」であることを確認する(山口の基準)。
鑑別
鑑別でよく出るのは「敗血症」などの重症感染症、および「悪性リンパ腫」や「白血病」などの悪性腫瘍である。これらを除外した後に初めて診断される。
初期対応
軽症例にはNSAIDsを使用することもあるが、多くは効果不十分であり、速やかに「中等量〜高用量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン)」を開始する。MAS合併時や多臓器不全を伴う重症例ではステロイドパルス療法を行う。
根本治療
ステロイド抵抗例や減量困難例には、免疫抑制薬(メトトレキサートなど)や、抗IL-6受容体抗体(トシリズマブ)などの生物学的製剤を併用し、炎症の制御とステロイドの漸減を図る。
病態
原因不明のマクロファージや好中球の過剰活性化により、サイトカインストーム(IL-6など)を引き起こし、全身に強い炎症を生じる自己炎症性の病態である。
原因
明らかな原因は不明であるが、何らかの感染などを契機とした自然免疫系の異常と考えられている。
分類
小児期に発症する全身性炎症疾患である「全身型若年性特発性関節炎(sJIA)」の成人発症型に位置づけられる。
試験での重要ポイント
夕方から夜間に39℃以上となる「弛張熱」、発熱とともに出現し解熱とともに消退する「サーモンピンク疹」、先行する「咽頭痛」があればこの疾患を強く疑う。血液検査での「フェリチンの著明な上昇(数千〜数万レベル)」と「白血球増多(好中球優位)」が確定の鍵となるが、膠原病・リウマチ性疾患に分類されながらも『リウマチ因子(RF)と抗核抗体(ANA)が陰性』である点が超頻出である。致死的な合併症として「マクロファージ活性化症候群(MAS)」がある。
覚え方・コツ
「スチル病は、サーモン(ピンク疹)食べてフェリチン爆上がり!でも抗核抗体・リウマチ因子は陰性(シロ)。夕方の高熱(弛張熱)と喉の痛みに注意!」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。