最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする成人Still病は、原因不明の著明な全身性炎症を来す自己炎症性疾患である。夕方にピークとなる弛張熱、サーモンピンク疹、関節痛、咽頭痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、著明な高フェリチン血症と、リウマチ因子・抗核抗体が陰性である点が極めて頻出の重要疾患である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
弛張熱(夕方〜夜間に39℃以上の高熱となり、朝には平熱近くに下がる)
サーモンピンク疹(発熱時に出現し、解熱時に消退する体幹・四肢の淡紅斑)
関節痛、多発関節炎
咽頭痛
リンパ節腫脹、肝脾腫
初期評価
原因不明の持続する高熱(不明熱)、皮疹、関節痛、咽頭痛のエピソードから本疾患を疑う。まずは敗血症などの感染症や悪性リンパ腫を徹底的に除外することが必須である(除外診断の側面が強い)。
検査
血液検査で白血球増多(好中球≧80%)、CRP著増、「フェリチンの著明な上昇」を確認する。肝機能障害(AST、ALT、LDH上昇)もよく見られる。免疫学的検査では、リウマチ因子(RF)および抗核抗体(ANA)が「陰性」であることを確認する(山口の基準)。
鑑別
鑑別でよく出るのは「敗血症」などの重症感染症、および「悪性リンパ腫」や「白血病」などの悪性腫瘍である。これらを除外した後に初めて診断される。
初期対応
軽症例にはNSAIDsを使用することもあるが、多くは効果不十分であり、速やかに「中等量〜高用量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン)」を開始する。MAS合併時や多臓器不全を伴う重症例ではステロイドパルス療法を行う。
根本治療
ステロイド抵抗例や減量困難例には、免疫抑制薬(メトトレキサートなど)や、抗IL-6受容体抗体(トシリズマブ)などの生物学的製剤を併用し、炎症の制御とステロイドの漸減を図る。
病態
原因不明のマクロファージや好中球の過剰活性化により、サイトカインストーム(IL-6など)を引き起こし、全身に強い炎症を生じる自己炎症性の病態である。
原因
明らかな原因は不明であるが、何らかの感染などを契機とした自然免疫系の異常と考えられている。
分類
小児期に発症する全身性炎症疾患である「全身型若年性特発性関節炎(sJIA)」の成人発症型に位置づけられる。
試験での重要ポイント
夕方から夜間に39℃以上となる「弛張熱」、発熱とともに出現し解熱とともに消退する「サーモンピンク疹」、先行する「咽頭痛」があればこの疾患を強く疑う。血液検査での「フェリチンの著明な上昇(数千〜数万レベル)」と「白血球増多(好中球優位)」が確定の鍵となるが、膠原病・リウマチ性疾患に分類されながらも『リウマチ因子(RF)と抗核抗体(ANA)が陰性』である点が超頻出である。致死的な合併症として「マクロファージ活性化症候群(MAS)」がある。
覚え方・コツ
「スチル病は、サーモン(ピンク疹)食べてフェリチン爆上がり!でも抗核抗体・リウマチ因子は陰性(シロ)。夕方の高熱(弛張熱)と喉の痛みに注意!」
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アミロイドーシスは、異常な不溶性タンパク質(アミロイド線維)が全身の臓器に沈着し、機能障害を引き起こす疾患群である。CBTや医師国家試験では、多発性骨髄腫などに伴う「AL型」と、関節リウマチなどの慢性炎症に伴う「AA型」の鑑別、およびコンゴレッド染色や巨舌、ネフローゼ症候群の合併が超頻出の重要疾患である。
線維筋痛症は、全身の広範な慢性疼痛を主症状とし、不眠、疲労感、うつ状態などの多彩な精神・神経症状を伴う原因不明の疾患である。中年女性に好発する。血液検査や画像検査では明らかな炎症所見や器質的異常を認めないのが特徴である。CBTや医師国家試験では、リウマチ性多発筋痛症(PMR)などとの鑑別(CRPや赤沈が正常である点)や、プレガバリン、SNRIを用いた薬物療法が毎年問われる頻出疾患である。
血清病は、異種蛋白や薬剤の投与後1〜2週間して発症するIII型アレルギー疾患である。抗原抗体複合体が全身の血管や組織に沈着し、発熱、皮疹、関節痛、リンパ節腫脹をきたす。CBTや医師国家試験では、III型アレルギーの代表例として、発症時期のタイムラグと低補体血症の所見が頻出の重要疾患である。
家族性地中海熱(FMF)は、MEFV遺伝子の変異により生じる自己炎症性疾患である。1〜3日程度で自然軽快する周期的な高熱と、無菌性の漿膜炎(腹痛、胸痛)を繰り返す。CBTや医師国家試験では、コルヒチンの著効や、致死的な合併症である二次性AAアミロイドーシスの予防が頻出の重要疾患である。