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強直性脊椎炎(AS)は、仙腸関節や脊椎などの体軸関節に慢性的な炎症が生じ、進行すると脊椎が癒合・強直する原因不明の自己免疫疾患である。若年男性に好発し、安静で悪化し運動で軽快する腰背部痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、HLA-B27陽性やX線でのbamboo spine(竹節状脊椎)が頻出の重要疾患である。
腰背部痛、殿部痛(安静・夜間・朝方に悪化し、運動で軽快する)
こわばり(特に起床時)
末梢関節炎(股関節、膝関節などの非対称性関節炎)
アキレス腱付着部炎、足底腱膜炎(エンテソパチー)
急性前部ぶどう膜炎(眼痛、充血、羞明)
初期評価
10〜20歳代の男性で、3ヶ月以上持続する「運動で改善するが安静で改善しない腰背部痛」があれば本疾患を強く疑う。急性前部ぶどう膜炎の既往も確認する。
検査
血液検査で炎症反応(CRP、赤沈)の亢進と「HLA-B27陽性」を確認する。リウマチ因子(RF)や抗CCP抗体は陰性である。X線検査やMRIで、初期は両側の「仙腸関節炎(関節裂隙の不鮮明化、軟骨下骨の硬化)」を認め、進行すると脊椎の靱帯骨化による「bamboo spine(竹節状脊椎)」を確認する。
鑑別
鑑別でよく出るのは「腰椎椎間板ヘルニア」などの機械的腰痛である。ヘルニアは運動や負荷で悪化し、安静で軽快する点が決定的な違いである。その他、関節リウマチ(若年女性に多く四肢の小関節主体)と鑑別する。
初期対応
第一選択は「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」の継続的な内服であり、疼痛の緩和と炎症の抑制を図る。同時に、脊椎の強直と可動域制限を防ぐための「リハビリテーション(ストレッチ、体操)」が極めて重要である。
根本治療
NSAIDsに抵抗性の場合や、体軸関節炎が強い重症例には、TNFα阻害薬やIL-17阻害薬などの「生物学的製剤」を早期から導入し進行を食い止める。※関節リウマチで多用されるメトトレキサート(MTX)は、ASの体軸病変(脊椎や仙腸関節)には原則として無効であるため注意が必要である。
病態
仙腸関節炎から始まり、脊椎の靱帯付着部炎(エンテソパチー)を経て、最終的に脊椎全体が骨化・癒合(強直)する血清陰性脊椎関節炎の代表疾患である。
原因
遺伝的素因が強く関与し、患者の大部分(日本では約80〜90%)がHLA-B27陽性を示す。10〜20歳代の若年男性に好発する。
分類
リウマチ因子や抗核抗体が陰性である「血清陰性脊椎関節炎(SpA)」に分類される。
試験での重要ポイント
若年男性の「安静時(特に朝方)に悪化し、動くと楽になる腰背部痛」があれば本疾患を疑う。画像所見が超頻出であり、初期は仙腸関節の硬化・不鮮明化が見られ、進行すると脊椎が竹の節のように連なる『bamboo spine(竹節状脊椎)』を呈する。検査では『HLA-B27陽性』と『リウマチ因子陰性』が絶対暗記キーワードである。また、合併症として「急性前部ぶどう膜炎(虹彩炎)」や「大動脈弁閉鎖不全症(AR)」がよく問われる。
覚え方・コツ
「ASは若い男の背骨が竹(bamboo spine)になる病気。朝痛くて動くと治る。遺伝子はB27(バンブーにニキ)、目はぶどう膜炎に注意!」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。