最終更新日: 2026年4月16日
アスクレピアで深掘りする大動脈解離は、大動脈の壁(中膜)が裂け、血液が本来の血管腔とは別の層に流れ込む致死的な緊急疾患である。突然の引き裂かれるような移動性の胸背部痛を特徴とし、Stanford A型では心タンポナーデなどを合併する。CBTや医師国家試験の救急・循環器分野で毎年問われる超頻出疾患である。
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突然の引き裂かれるような激痛(胸部から背部、腹部へ移動する)
左右の上肢における血圧差・脈拍の左右差
失神・意識障害(脳虚血やショックによる)
下肢の冷感・しびれ(下肢虚血による)
心不全症状(呼吸困難など、A型で大動脈弁閉鎖不全症を合併した場合)
初期評価
バイタルサインの確認、両上肢の血圧測定(左右差の確認)、心音聴診(大動脈弁の拡張期雑音の有無)、神経学的所見の確認を行う。
検査
造影CT検査が診断の確定と病型分類に必須である(真腔・偽腔とフラップを確認する)。胸部X線で縦隔の拡大を認める。心電図や心エコー(心タンポナーデの除外)も行う。
鑑別
急性心筋梗塞(大動脈解離が冠動脈に及んで併発することもあるため要注意)、肺血栓塞栓症、気胸、特発性食道破裂などの致死的胸痛疾患(killer chest pain)と鑑別する。
初期対応
絶対安静とし、ただちに降圧(収縮期血圧100〜120mmHgを目標)および鎮痛(モルヒネなど)を行い、解離の進行を防ぐ。心拍数のコントロール(β遮断薬)も重要である。
根本治療
Stanford A型はただちに緊急手術(人工血管置換術)を行う。Stanford B型は原則として降圧・安静による保存的加療を行うが、臓器虚血や破裂の危険がある場合などは手術(胸部ステントグラフト内挿術など)を考慮する。
病態
大動脈の壁を構成する3層(内膜、中膜、外膜)のうち、内膜に亀裂(エントリー)が入り、中膜に血液が流れ込んで血管壁が長軸方向に引き裂かれる状態。
原因
高血圧症が最大の危険因子である。その他、動脈硬化、加齢、マルファン症候群などの結合組織疾患、二尖弁などが原因となる。
分類
Stanford分類が頻出。上行大動脈に解離が及ぶものを「Stanford A型」、及ばないものを「Stanford B型」とする。
試験での重要ポイント
「突然の引き裂かれるような移動性の胸背部痛」は頻出。上肢の左右の血圧差(20mmHg以上)があればこの疾患を疑う。Stanford A型は心タンポナーデや急性大動脈弁閉鎖不全症、冠動脈の血流障害(急性心筋梗塞)を合併しやすく、緊急手術の適応となる点が最重要。鑑別でよく出るのは「急性心筋梗塞」や「肺血栓塞栓症」である。血液検査でのDダイマー高値も参考になる。
覚え方・コツ
「A型は上行ありで緊急手術、B型は上行なしで血圧コントロール」と覚える。
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心室中隔欠損症(VSD)は、左右の心室を隔てる壁(心室中隔)に欠損孔がある先天性心疾患である。全先天性心疾患の中で最も頻度が高く、左室から右室への左右シャントにより肺血流量が増加し、心不全や肺高血圧の原因となる。CBTや医師国家試験では、特徴的な心雑音やアイゼンメンジャー症候群への移行、部位別の合併症(ARなど)が毎年問われる超頻出疾患である。
心房細動は、心房が小刻みに震えて規則正しい収縮ができなくなる不整脈である。動悸や息切れ、胸部の不快感を主な症状とする。放置すると心原性脳塞栓症という命に関わる脳梗塞を引き起こす危険があり、CBTや医師国家試験において超頻出の重要疾患である。
肥大型心筋症(HCM)は、明らかな原因なく心室筋(特に心室中隔)が非対称性に肥大する指定難病である。拡張機能障害や左室流出路狭窄を来し、労作時の息切れや失神、若年スポーツ選手の突然死の原因となる。CBTや医師国家試験では、体位変換による心雑音の増減や、禁忌薬(ジギタリスや硝酸薬など)が毎年問われる超頻出疾患である。
高血圧症は、安静時の血圧が慢性的に正常値(診察室血圧140/90mmHg以上など)を超えて高くなっている状態である。初期は無症状のことが多いが、進行すると頭痛やめまいを引き起こす。脳卒中や心疾患の最大のリスクファクターであり、CBTや医師国家試験では、診断基準や二次性高血圧の鑑別が毎年問われる超頻出の重要疾患である。