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双極性障害(躁うつ病)は、異常に気分が高揚する「躁状態(または軽躁状態)」と、気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す精神疾患である。激しい躁状態を伴う「双極I型障害」と、社会生活を破綻させない程度の軽躁状態を伴う「双極II型障害」に大別される。CBTや医師国家試験では、うつ病との鑑別や、リチウムなどの気分安定薬を用いた治療、抗うつ薬による「躁転」のリスクが毎年問われる超頻出疾患である。
躁状態(I型):気分の著しい高揚、易怒性(怒りっぽい)、誇大性(自分が特別で偉大だと信じ込む)、睡眠欲求の減少、多弁、観念奔逸、注意散漫、活動性の亢進、快楽的活動(浪費や無謀な投資など)へののめり込み。
軽躁状態(II型):躁状態と同様の症状だが程度が軽く、入院を要しない。本人や周囲は「調子が良い時期」と捉えていることも多い。
うつ状態:抑うつ気分、興味・喜びの喪失、不眠または過眠、疲労感、無価値観(自分はダメな人間だと思い込む)、思考力・集中力の低下、希死念慮(死にたいと思うこと)。
初期評価
うつ状態を主訴として受診することが多いため、初診時に過去の「異常に気分が高揚し、眠らなくても平気だった時期(躁・軽躁エピソード)」の有無を、患者本人および家族から詳細に聴取することが極めて重要である。
診断
DSM-5やICD-11などの国際的な診断基準に基づいて診断する。I型は少なくとも1回の「躁病エピソード」が存在すること、II型は少なくとも1回の「軽躁病エピソード」と1回の「うつ病エピソード」が存在することで診断される。
鑑別
単極性うつ病(大うつ病性障害)、統合失調症(誇大妄想などが類似することがある)、物質誘発性気分障害(覚醒剤やステロイドなどによるもの)、二次性精神障害(甲状腺機能亢進症など)と鑑別する。
薬物療法(治療の中心)
気分の波をコントロールするために「気分安定薬(炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピン、ラモトリギン)」および「非定型抗精神病薬(オランザピン、クエチアピン、アリピプラゾールなど)」を病相(躁・うつ・維持期)に合わせて使用する。※リチウムは有効血中濃度と中毒濃度が近いため、定期的な血中濃度測定(TDM)と中毒症状(振戦、嘔吐、意識障害など)のモニタリングが必須である(国試頻出)。
心理社会的治療
疾患の性質(再発を繰り返すこと、服薬継続の重要性など)を患者や家族に理解してもらう「心理教育」が極めて重要である。また、十分な睡眠リズムの確保も再発予防に有効である。
電気けいれん療法(m-ECT)
薬物療法が無効な重度の躁状態や、切迫した希死念慮・昏迷を伴う重度のうつ状態に対して適応となる。
病態
脳内の神経伝達物質(ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなど)の機能異常や、遺伝的素因、ストレスなどの環境要因が複合的に関与して発症すると考えられている。
分類
双極I型障害:入院を要する、あるいは社会生活に著しい支障をきたす激しい「躁病エピソード」と「うつ病エピソード」を繰り返す。
双極II型障害:社会生活に大きな支障をきたさない程度の「軽躁病エピソード」と「うつ病エピソード」を繰り返す。うつ状態の期間が長い傾向がある。
試験での重要ポイント
「睡眠欲求の減少(眠らなくても元気)」「多弁・多動」「観念奔逸(考えが次々と飛躍する)」「浪費や性的逸脱」といったエピソードがあれば本疾患を強く疑う。最大のテーマは「単極性うつ病との鑑別」である。双極性障害のうつ状態に対して「抗うつ薬(SSRIやSNRIなど)を単独投与すると、急激に躁状態を引き起こす(躁転:そうてん)危険がある」ため、原則禁忌または慎重投与とされる点が超頻出。治療は「気分安定薬」や「非定型抗精神病薬」が基本となる。
覚え方・コツ
「双極(躁うつ)は、上がって(躁)下がって(うつ)波がある。抗うつ薬は躁転注意、波を平らにするなら気分安定薬(リチウム・バルプロ)」と覚える。
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統合失調症は、思春期から青年期に発症し、幻覚・妄想などの陽性症状と、感情鈍麻・意欲低下などの陰性症状を呈する精神疾患である。CBTや国試では、ドパミン過剰による幻聴や連合弛緩、および非定型抗精神病薬による治療と副作用(悪性症候群、錐体外路症状)が超頻出である。
適応障害は、明確なストレス因(転勤、人間関係、病気など)に対して不釣り合いなほどの苦痛を感じ、抑うつや不安などの情緒的・行動的症状をきたす疾患である。CBTや国試では、ストレス因から離れると症状が軽快する点や、第一選択の対応が環境調整であることが頻出である。
注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意(集中力がない、ミスが多い)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくとすぐ行動する)を特徴とする神経発達症である。前頭前野を中心としたドパミンやノルアドレナリンの機能不全が関与している。CBTや医師国家試験では、DSM-5の診断基準(12歳以前の発症)、合併症(ASD、LD)、および薬物療法の作用機序の使い分けが頻出である。
身体症状症は、痛みや疲労感などの身体症状が長期間持続し、それに対して過度な不安やとらわれを抱き、日常生活に支障をきたす精神疾患である。CBTや国試では、器質的異常がないことへの理解を促し、不必要な検査を避けて支持的に関わる姿勢が問われる。