レビー小体型認知症(DLB)は、アルツハイマー型認知症(AD)に次いで多い変性性認知症である。大脳皮質や脳幹に「レビー小体(α-シヌクレインの凝集体)」が広範に出現する。CBTや医師国家試験では、中核症状である「幻視」「認知機能の変動」「パーキンソニズム」「REM睡眠行動異常症(RBD)」に加え、特有の画像所見(MIBG心筋シンチでの取り込み低下など)や、抗精神病薬への著しい過敏性が毎年必ず問われる超頻出疾患である。
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認知機能の変動(日や時間帯によって、注意・覚醒レベルが著しく変化する)
繰り返す幻視(具体的で詳細な人や動物の幻視。本人はそれが本物だと信じていることが多い)
パーキンソニズム(筋強剛、無動、姿勢歩行障害。※安静時振戦はPDより少ない)
REM睡眠行動異常症(RBD:睡眠中に大声で叫んだり、暴れて隣の人を殴ったりする。DLBの先行症状として数年前から見られることが多い)
自律神経障害(重度の便秘、起立性低血圧、嗅覚鈍麻)
初期評価
認知機能低下に加えて、幻視やRBD、歩行障害のエピソードを家族から詳細に聴取する。
検査
頭部MRI:アルツハイマー型認知症(AD)と比較して、内側側頭葉(海馬)の萎縮は軽度にとどまる。
脳血流SPECT:ADが頭頂・側頭葉の血流低下を示すのに対し、DLBは「後頭葉(視覚野)」の血流低下が特徴的である。
MIBG心筋シンチグラフィ:心臓交感神経の脱落を反映し、早期から「心筋の取り込み低下(H/M比低下)」を示す(ADとの鑑別に極めて有用)。
ダットスキャン(DaTscan):線条体のドパミントランスポーター密度の低下(コンマ型からピリオド型への変化)を確認する。
認知機能障害・幻視に対する治療
コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジルなど)が認知機能の変動や幻視を改善する可能性がある。
パーキンソニズムに対する治療
レボドパ(L-dopa)を使用するが、副作用として「幻視の悪化」を招きやすいため、少量から慎重に投与する。
BPSD(周辺症状)に対する注意点
激しい幻覚・妄想や興奮があっても、定型抗精神病薬は『原則禁忌(著しい過敏性のため)』である。やむを得ず使用する場合は、非定型抗精神病薬(クエチアピンなど)をごく少量から慎重に用いるか、抑肝散などの漢方薬を検討する。
病態
パーキンソン病(PD)と同じく、α-シヌクレインが異常凝集した「レビー小体」が神経細胞内に蓄積して細胞死を招く(両者はα-シヌクレイノパチーという同一スペクトラムの疾患と考えられている)。
診断の1年ルール
「認知症」と「パーキンソニズム」がほぼ同時(認知症発症から1年以内)に発症した場合はDLBと診断し、パーキンソン病発症から1年以上経過してから認知症が出現した場合は「認知症を伴うパーキンソン病(PDD)」と診断する。
試験での重要ポイント
「部屋の隅に知らない子供がいる」「小動物が走っている」といった『ありありとした幻視(具体的で詳細)』の訴えがあればDLBを強く疑う。調子が良い時と悪い時の差が激しい「認知機能の変動」も特徴。画像検査の鑑別が極めて重要で、頭部MRIではADに比べて『海馬の萎縮が目立たない』、脳血流SPECTでは『後頭葉の血流低下』、そして最も特異度が高いのが『MIBG心筋シンチグラフィでの心筋取り込み著減(H/M比低下)』である。また、不穏や幻視に対して定型抗精神病薬(ハロペリドールなど)を安易に投与すると、パーキンソニズムが激しく悪化したり悪性症候群(NMS)を来す『抗精神病薬への過敏性』が超頻出引っかけポイントである。
覚え方・コツ
「レビーは、リアルな幻視(子供・小動物)、日によって波がある(変動)。体はガチガチ(パーキンソニズム)、寝相が悪い(RBD)。心臓の神経もやられるからMIBGは真っ白(取り込み低下)。薬(抗精神病薬)に超敏感だから盛るな危険!」と覚える。
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、大脳皮質から脊髄にかけての上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが選択的に進行性に変性・脱落する指定難病である。全身の筋力低下や筋萎縮、球麻痺症状を特徴とし、最終的に呼吸筋麻痺に至る。CBTや医師国家試験の神経分野で毎年問われる超頻出疾患である。
ギラン・バレー症候群は、先行感染から1〜3週間後に免疫異常が生じ、末梢神経が障害される急性炎症性疾患である。下肢から上行する左右対称性の筋力低下や腱反射消失を特徴とし、重症例では呼吸筋麻痺を来す。CBTや医師国家試験の神経分野において毎年問われる超頻出の重要疾患である。
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、感染性を持つ異常プリオン蛋白が脳内に蓄積し、急速に進行する認知症やミオクローヌスを引き起こす致死性の神経変性疾患(プリオン病)である。孤発性が大半を占める。発症から数ヶ月で無動無言状態に至る。CBTや医師国家試験では、脳波でのPSD(周期性同期性放電)、MRI拡散強調画像(DWI)での大脳皮質・基底核の高信号、髄液の14-3-3蛋白、および通常の滅菌法が無効である点(感染対策)が超頻出である。
ランバート・イートン症候群(LEMS)は、神経筋接合部の神経末端からのアセチルコリン放出が障害され、筋力低下を来す自己免疫疾患である。肺小細胞癌などの悪性腫瘍に合併することが多く、下肢近位筋の筋力低下を特徴とする。CBTや医師国家試験では重症筋無力症との鑑別が超頻出の重要疾患である。