医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
糖尿病網膜症は、成人の失明原因の上位を占める糖尿病の三大合併症の一つである。高血糖による網膜毛細血管の障害から虚血を生じ、新生血管が発生して硝子体出血や牽引性網膜剥離を引き起こす。CBTや国試では、軟性白斑の出現や、汎網膜光凝固術の適応が頻出である。
単純〜増殖前:自覚症状なし(そのため自覚症状がなくても定期的な眼底検査が必須)。
増殖期:飛蚊症(硝子体出血による)、急激な視力低下、視野欠損。
糖尿病黄斑浮腫:変視症、視力低下。
初期評価
糖尿病患者(特に罹病期間が長い、血糖コントロール不良)に対し、定期的な眼底検査を実施する。
検査
「眼底検査」で各病期の所見を確認する。「蛍光眼底造影検査(FA)」が極めて重要であり、毛細血管無灌流領域(NPA)や新生血管からの蛍光漏出(過蛍光)を証明する。「光干渉断層計(OCT)」で黄斑浮腫を定量評価する。
初期対応・根本治療
全病期を通じて「厳格な血糖コントロール」が基本。
【単純網膜症】:経過観察。
【増殖前網膜症・増殖網膜症】:虚血網膜(NPA)に対して「汎網膜光凝固術」を行い、新生血管の発生や進行を防ぐ。
【増殖網膜症(重症)】:硝子体出血や牽引性網膜剥離に対しては「硝子体手術」を行う。
【黄斑浮腫】:抗VEGF薬硝子体内注射やステロイドのテノン嚢下注射を行う。
病態と分類
長期間の高血糖により網膜の毛細血管瘤や血管閉塞が生じる。進行段階(Davis分類)が国試で重要。
【単純網膜症】:毛細血管瘤、点状・斑状出血、硬性白斑(脂質の漏出)。自覚症状なし。
【増殖前網膜症】:毛細血管が閉塞し無血管野(NPA)が生じる。神経線維層の虚血性梗塞である『軟性白斑(綿花様白斑)』や静脈異常(串珠状怒張など)が出現する。
【増殖網膜症】:虚血を補うためにもろく破れやすい『新生血管』が発生する。これが破綻して硝子体出血を起こしたり、増殖膜が縮んで『牽引性網膜剥離』を引き起こしたりして失明に至る。
※どの病期でも「糖尿病黄斑浮腫」を合併すると著明な視力低下をきたす。
試験での重要ポイント
増殖前〜増殖網膜症で新生血管の発生を抑えるための『汎網膜光凝固術(レーザー)』が絶対暗記キーワード。黄斑浮腫に対する『抗VEGF薬硝子体内注射』も頻出である。
覚え方・コツ
「糖尿病網膜症は失明メーカー。初期(単純)は硬性白斑、中期(増殖前)で虚血のサイン『軟性白斑』が出て、末期(増殖)で『新生血管』が暴れて大出血・網膜剥離!新生血管を防ぐためにレーザー(汎網膜光凝固術)で焼き払え!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。