最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする精巣上体炎は、精巣上体(副睾丸)に細菌が感染して起こる炎症である。若年者では性行為感染症(クラミジアや淋菌)、中高年者では前立腺肥大症などに伴う尿路感染症(大腸菌など)が原因となることが多い。陰嚢の激しい疼痛と腫脹、発熱を来す。CBTや医師国家試験では、泌尿器科の緊急疾患である「精巣捻転症」との鑑別が極めて重要であり、超音波検査での血流評価やプレン(Prehn)徴候が頻出である。
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精巣上体炎は、精巣上体(副睾丸)に細菌が感染して起こる炎症である。若年者では性行為感染症(クラミジアや淋菌)、中高年者では前立腺肥大症などに伴う尿路感染症(大腸菌など)が原因となることが多い。陰嚢の激しい疼痛と腫脹、発熱を来す。CBTや医師国家試験では、泌尿器科の緊急疾患である「精巣捻転症」との鑑別が極めて重要であり、超音波検査での血流評価やプレン(Prehn)徴候が頻出である。
陰嚢の疼痛(片側性のことが多い。数時間から数日かけて徐々に増悪する)
陰嚢の腫脹、発赤、熱感
発熱(38℃以上の高熱になることもある)
排尿時痛、頻尿(尿道炎や前立腺炎を併発している場合)
初期評価
陰嚢の急激な疼痛と腫脹から疑うが、発症早期は精巣捻転症との鑑別が困難な場合があるため、ただちに泌尿器科医の診察とエコー検査が必要である。
検査
尿検査で膿尿(白血球)と細菌尿を確認する。若年者では尿のPCR検査等でクラミジアや淋菌を調べる。カラードプラ超音波検査で、精巣上体の腫大と「血流シグナルの増強(血流豊富)」を確認し、精巣捻転症を除外する。
鑑別
精巣捻転症(思春期に好発、突然の激痛、発熱なし、プレン徴候陰性、エコーで血流途絶)、精巣腫瘍(痛みを伴わない無痛性の陰嚢腫大が原則)、流行性耳下腺炎(ムンプス)に合併する精巣炎と鑑別する。
初期対応
安静、陰嚢の挙上(サポーター等の使用)、および局所の冷却(冷罨法)を行う。疼痛に対してはNSAIDsを投与する。
薬物療法(抗菌薬)
起炎菌に応じた抗菌薬の投与を行う。若年者(STD疑い)には、マクロライド系、テトラサイクリン系、またはニューキノロン系を使用する。中高年者(一般細菌疑い)には、ニューキノロン系やセフェム系を使用する。重症例(高熱、膿瘍形成)では入院して抗菌薬の点滴投与を行う。※膿瘍を形成した場合は外科的切開排膿が必要になることもある。
病態
尿道や膀胱から細菌が精管を逆行して精巣上体に達し、炎症を起こす。
原因
年齢によって起炎菌が異なる。35歳未満の若年者では、クラミジア・トラコマティスや淋菌などの性行為感染症(STD)が主原因である。35歳以上の中高年者では、前立腺肥大症や神経因性膀胱などによる排尿障害・残尿を背景とした大腸菌や緑膿菌などの一般細菌感染が多い。
試験での重要ポイント
「陰嚢の腫脹と自発痛+発熱」のエピソードがあれば本疾患を疑うが、最大のテーマは「精巣捻転症(精索捻転)」との鑑別である。精巣捻転症は血流が途絶するため、カラードプラ超音波検査で「血流低下・消失」を認めるのに対し、精巣上体炎では炎症による「血流増加」を認める点が超頻出。また、挙睾筋反射(精巣捻転では消失、上体炎では保たれる)や、陰嚢を持ち上げると痛みが軽減する「プレン徴候(Prehn sign:上体炎で陽性)」も古典的だがよく問われる。
覚え方・コツ
「上体炎は、若者はH(STD)、大人はおしっこ(大腸菌)からバイキン逆流。熱が出てタマが赤く腫れ、エコーで血流ビュンビュン(血流増加)、持ち上げるとラク(プレン徴候陽性)」と覚える。
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顕微鏡的多発血管炎(MPA)は、毛細血管などの小型血管を主座とする壊死性血管炎であり、MPO-ANCAが陽性となる自己免疫疾患である。急速進行性糸球体腎炎(RPGN)や間質性肺炎、肺胞出血をきたしやすく、CBTや医師国家試験ではPAN(結節性多発動脈炎)との鑑別が超頻出である。
微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)は、小児の原発性ネフローゼ症候群の大部分を占める疾患である。急激に発症する高度の蛋白尿と全身性浮腫を特徴とする。光学顕微鏡では糸球体に異常を認めないが、電子顕微鏡でポドサイト(上皮細胞足突起)の癒合・消失を認める。ステロイドが著効するが再発しやすく、CBTや医師国家試験の小児科・腎臓分野において毎年問われる超頻出疾患である。
急速進行性糸球体腎炎(RPGN)は、数週から数ヶ月の短い期間で急速に腎機能が低下し、末期腎不全に至る予後不良の疾患群である。病理学的に糸球体に「半月体」を形成するのが特徴である。CBTや医師国家試験では、ANCA関連血管炎などの原因疾患の鑑別や、ステロイドパルスを中心とする強力な初期治療が毎年問われる超頻出疾患である。
膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)は、糸球体基底膜の肥厚とメサンギウム細胞の増殖を特徴とする難治性の糸球体疾患である。蛋白尿と血尿が同時にみられ、ネフローゼ症候群と腎炎の両方の性質を持つ。C型肝炎ウイルス(HCV)感染に合併しやすく、CBTや医師国家試験では特徴的な病理所見(軌道状・二重輪郭)や低補体血症が毎年問われる頻出疾患である。