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胃MALTリンパ腫は、胃粘膜関連リンパ組織から発生する低悪性度のB細胞性非ホジキンリンパ腫である。ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染が強力に関与しており、無症状や上腹部不快感で発見されることが多い。CBTや医師国家試験では、悪性腫瘍でありながら「ピロリ菌除菌」が第一選択となる点が毎年問われる超頻出疾患である。
無症状(健診の上部消化管内視鏡検査で偶然発見されることが最も多い)
上腹部不快感、胃もたれ
心窩部痛
悪心、嘔吐
吐血、下血(潰瘍形成を伴う場合)
初期評価
無症状や胃部不快感を訴える患者の胃カメラで、褪色調粘膜、地図状のびらん、浅い潰瘍、敷石状の隆起などを認めた場合にこの疾患を疑う。
検査
確定診断には内視鏡下生検(病理検査)が必須であり、「LEL(リンパ上皮性病変)」や小型B細胞の増生を確認する。同時に迅速ウレアーゼ試験や尿素呼気試験などで「ピロリ菌陽性」であることを証明する。深達度診断として超音波内視鏡(EUS)、全身の病期(ステージ)評価としてCTやPETを行う。
鑑別
鑑別でよく出るのは、同じくピロリ菌が関与する胃潰瘍や、胃癌(特に未分化型)、およびMALTリンパ腫が高悪性度転化したものを含む「胃DLBCL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)」である。
初期対応
ピロリ菌陽性かつ限局期(胃内に留まる)の場合、第一選択は『ピロリ菌除菌療法(PPI/P-CAB+アモキシシリン+クラリスロマイシン等の3剤併用)』である。除菌成功後、数ヶ月かけて腫瘍が退縮するのを内視鏡で経過観察する。
根本治療
ピロリ菌陰性例、除菌無効例(t(11;18)転座陽性など)、または進行期の場合は、放射線療法(限局期の場合)や、抗CD20抗体である「リツキシマブ」を中心とした化学療法を行う。現在、胃全摘などの外科的切除は原則として行われない。
病態
粘膜関連リンパ組織(MALT:Mucosa-Associated Lymphoid Tissue)を母地として発生する低悪性度(年単位で緩徐に進行する)のB細胞リンパ腫である。
原因
約80〜90%の症例でHelicobacter pylori(ピロリ菌)の持続感染が原因となる。ピロリ菌に対する慢性的な免疫反応がB細胞の腫瘍化の引き金となる。
分類
非ホジキンリンパ腫のうち、低悪性度(インドレント)B細胞リンパ腫に分類される。
試験での重要ポイント
悪性腫瘍であるにもかかわらず、限局期での第一選択治療が抗がん剤ではなく『ピロリ菌の除菌療法』である点が超頻出。病理組織像での「リンパ上皮性病変(Lymphoepithelial lesion:LEL)」は絶対暗記キーワードである。また、除菌療法が無効になりやすい遺伝子異常マーカーとして『t(11;18)(q21;q21)転座(API2-MALT1キメラ遺伝子)』が存在することも近年よく問われる。
覚え方・コツ
「MALT(マルト)はピロリが作ったB細胞のたまり場(LEL)。ガンだけど、まずはピロリ菌を退治(除菌)すれば6〜8割は消えて治る!」と覚える。
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消化管穿孔は、胃や十二指腸、大腸などの消化管壁に全層性の穴が開き、胃酸、腸液、便などが無菌状態の腹腔内に漏れ出す超緊急疾患。急激な汎発性腹膜炎を引き起こし、敗血症性ショックに至るため、原則として緊急手術の適応となる。
虚血性腸炎は、大腸粘膜の微小血管の血流が一時的に低下し、腸管粘膜が虚血・炎症・潰瘍を起こす疾患。便秘傾向のある高齢女性に多く、「突然の左下腹部痛」に続く「下痢・鮮血便」が典型的な三徴である。多くは一過性で、保存的治療で自然軽快する。
肝内胆管癌は、肝臓内の胆管上皮から発生する悪性腫瘍(原発性肝癌の約5〜10%)。肝細胞癌(HCC)と異なり、ウイルス性肝炎や肝硬変を背景としないことが多く、間質が豊富でリンパ節転移をきたしやすいのが特徴である。
肝腎症候群は、重篤な肝疾患(非代償性肝硬変や劇症肝炎など)の経過中に、腎臓自体には器質的な異常がないにも関わらず、急激な腎機能低下(機能的腎不全)をきたす予後不良な病態である。