最終更新日: 2026年4月19日
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ヘイリー・ヘイリー病は、ATP2C1遺伝子の変異による常染色体顕性(優性)遺伝疾患で、表皮細胞間の接着異常(棘融解)をきたす。腋窩や鼡径部などの摩擦の多い部位に難治性の水疱とびらんを反復する。病理の「崩れかかったレンガ塀」が国試で頻出である。
摩擦部位(腋窩、鼡径部、頸部、乳房下)に生じる紅斑、弛緩性水疱、びらん、痂皮
そう痒感、疼痛
悪臭(二次的な細菌や真菌の感染による)
高温多湿(夏期)、摩擦、感染を契機に増悪を繰り返す。
初期評価
家族歴(常染色体顕性遺伝)と、間擦部の反復する水疱・びらんから疑う。
検査
皮膚生検で、基底層の上方から角層直下にかけて広範な『棘融解(acantholysis)』と『崩れかかったレンガ塀様(dilapidated brick wall)』の所見を確認する。蛍光抗体法(自己免疫性水疱症との鑑別)では陰性である。確定診断はATP2C1遺伝子の変異解析。
治療
対症療法が中心となる。摩擦を避け、患部を清潔・乾燥に保つ。炎症を抑えるために「副腎皮質ステロイド外用薬」や「タクロリムス軟膏」を使用する。細菌・真菌の二次感染が増悪因子となるため、抗菌薬や抗真菌薬の外用・内服を併用することが多い。難治例にはボツリヌス毒素の局所注射(発汗抑制)や外科的切除が行われることもある。
病態
ゴルジ体に局在するカルシウムポンプ(SPCA1)をコードするATP2C1遺伝子の変異により、表皮内のカルシウム濃度異常が生じる。これにより、表皮細胞同士を接着するデスモソームの形成が阻害され、細胞がバラバラになる(棘融解:acantholysis)。
試験での重要ポイント
「夏場に悪化」する「腋の下(腋窩)、股の付け根(鼡径部)、首周り」の『難治性の水疱・びらん・紅斑』というエピソードが定番(摩擦や発汗、細菌感染が誘因となる)。画像問題として、病理組織標本で表皮全層にわたって細胞がバラバラに離れ、まるで『崩れかかったレンガ塀(dilapidated brick wall)』のように見える所見が絶対暗記キーワード。
覚え方・コツ
「ヘイリー・ヘイリー病は、細胞をくっつけるセメント(カルシウム)の異常。汗をかく夏、こすれる脇や股に水ぶくれ・ジュクジュクができる。病理で見ると、細胞がバラバラに崩れた『崩れかかったレンガ塀』!」
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