最終更新日: 2026年4月19日
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先天性代謝異常症は、遺伝子の変異により特定の酵素や輸送タンパク質が欠損し、有害な代謝産物の蓄積や必要な物質の欠乏により中枢神経障害などをきたす疾患群である。新生児マススクリーニングで早期発見・治療を行うことが極めて重要であり、フェニルケトン尿症やガラクトース血症の食事療法が国試で頻出である。
疾患により多彩だが、哺乳開始後数日〜数週で出現する哺乳不良、嘔吐、活気低下、けいれん、特異な尿臭(ネズミ臭、メープルシロップ臭など)、黄疸、発達遅滞などが共通してみられることが多い。
ガラクトース血症では早期に白内障や肝不全をきたす。
初期評価と検査
日本のすべての新生児を対象とした「新生児マススクリーニング検査(生後4〜5日の足底からの濾紙血採血)」でスクリーニングされる。異常を指摘された場合、精密検査(血中・尿中アミノ酸分析、有機酸分析、酵素活性測定、遺伝子検査など)を行い確定診断とする。ガラクトース血症では尿中還元糖が陽性となる。
根本治療
疾患によって対応が異なるが、基本は原因物質の蓄積を防ぐ「食事療法(特殊ミルクなど)」である。
PKU:フェニルアラニン除去ミルク、低タンパク食の生涯にわたる継続(特に女性は妊娠時の胎児への影響=母体PKUによる奇形を防ぐため、妊娠前から厳格なコントロールが必要)。
ガラクトース血症:母乳や通常の人工乳を直ちに中止し、無乳糖(ラクトースフリー)ミルクに変更する。
病態と原因
多くは常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)。酵素欠損により物質の代謝経路が遮断される。
試験で重要な代表的疾患
【フェニルケトン尿症(PKU)】:フェニルアラニン水酸化酵素の欠損。フェニルアラニンが蓄積し、メラニン合成低下(赤毛、色白)や発達遅滞、ネズミ尿臭をきたす。治療は『フェニルアラニン制限乳・食(低タンパク食)』。
【ガラクトース血症】:ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ等の欠損。哺乳開始後に嘔吐、黄疸、肝腫大、白内障をきたす。大腸菌敗血症を合併しやすい。治療は『ガラクトース・乳糖(ラクトース)除去ミルク』への変更。
【メープルシロップ尿症】:分岐鎖アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン:BCAA)の代謝障害。甘い匂いの尿と重篤な神経症状。治療は『BCAA制限乳』。
【ホモシスチン尿症】:水晶体下方脱臼、マルファン様体型、血栓症。
試験での重要ポイント
日本では生後4〜5日に濾紙血を用いてタンデムマス法などによる『新生児マススクリーニング検査』が公費で実施されており、発症前に発見・治療を開始することで不可逆的な精神発達遅滞を防ぐことができる点が最も重要である。
覚え方・コツ
「代謝異常は新生児マススクリーニング(生後4〜5日のカカトの血)で見つける!PKUは色白・ネズミ臭でフェニルアラニン制限。ガラクトースは白内障で乳糖除去。メープルは甘い尿でBCAA制限!」
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先天性胆道閉鎖症は、肝外胆管が炎症性に閉塞・索状化し、胆汁が腸管に排泄されず肝臓にうっ滞する難治性疾患である。新生児期からの遷延性黄疸と白色便が特徴。CBTや国試では、直接ビリルビンの上昇や、生後60日(2ヶ月)以内の葛西手術(肝門部腸吻合術)による胆道ドレナージが不可欠である点が超頻出の重要疾患である。
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クループ症候群(急性声門下喉頭炎)は、ウイルス感染によって声帯の下(声門下)に浮腫が生じ、上気道狭窄をきたす疾患である。CBTや国試では、犬吠様咳嗽(ケンケンという咳)、吸気性喘鳴、X線でのタワーサイン(steeple sign)、およびアドレナリン吸入とステロイド投与による治療が頻出の重要疾患である。