最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラノサイト由来の極めて悪性度の高い皮膚癌である。日本人では足底などに生じる末端黒子型が最多である。CBTや医師国家試験では、早期発見のためのABCDEルールや、ダーモスコピー検査、生検の際の注意点(原則として全切除生検とし、部分生検は避ける)、およびBRAF変異陽性例に対する分子標的薬が超頻出の重要疾患である。
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悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラノサイト由来の極めて悪性度の高い皮膚癌である。日本人では足底などに生じる末端黒子型が最多である。CBTや医師国家試験では、早期発見のためのABCDEルールや、ダーモスコピー検査、生検の際の注意点(原則として全切除生検とし、部分生検は避ける)、およびBRAF変異陽性例に対する分子標的薬が超頻出の重要疾患である。
黒褐色斑・結節(急速に拡大し、色調や形が不均一)
出血、潰瘍形成(進行期にみられる)
爪の黒色条線(爪甲下メラノーマ。爪の根元の皮膚にも色素が染み出すHutchinson徴候陽性)
所属リンパ節腫大(転移による)
初期評価
ABCDEルールに則り、視診で悪性を疑う。足底や手指、爪など機械的刺激の多い部位の病変に注意する。
検査
『ダーモスコピー』を行い、足底病変では皮丘に一致した色素沈着(parallel ridge pattern)などの悪性所見を確認する。確定診断と深さ(Breslow厚)の測定のために「全切除生検」を行う(部分生検は避ける)。リンパ節転移の評価には「センチネルリンパ節生検」やPET-CTを行う。また、薬物療法の適応を決定するため「BRAF遺伝子検査(V600E変異など)」を実施する。
鑑別
鑑別でよく出るのは、良性の「色素性母斑(ほくろ:皮溝に色素沈着するparallel furrow pattern)」、高齢者の顔面に多い「脂漏性角化症」、足底の「血腫(ダーモスコピーで赤黒い均一な色素、時間経過で移動・消失する)」、および「基底細胞癌(顔面に好発、黒色結節で真珠様光沢を伴う)」である。
初期対応
疑わしい病変は安易にレーザー焼灼や液体窒素で治療せず、必ず専門医(皮膚科)へ紹介する。
根本治療
早期の第一選択は、十分な安全域(数mm〜数cmのマージン)を確保した「広範切除術」である。進行例や再発・転移例に対しては、免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1抗体:ニボルマブ、ペムブロリズマブや、抗CTLA-4抗体:イピリムマブ)の投与や、BRAF遺伝子変異陽性例に対する「BRAF阻害薬+MEK阻害薬の併用療法」を行う。従来の細胞障害性抗がん剤に対する感受性は一般的に低い。
病態
メラノサイト(色素細胞)が癌化したもので、早期からリンパ行性・血行性に転移しやすく、進行が早く予後不良である。
原因
紫外線曝露(特に小児期の強い日焼け)、機械的刺激(足底など)、遺伝的素因(BRAF遺伝子変異など)が関与する。
分類
日本人に最も多い「末端黒子型(足底、手掌、爪甲下)」、白人に多い「表在拡大型」、急速に進行する「結節型」、高齢者の顔面に多く長期間の水平増殖期を持つ「悪性黒子型」の4型に大別される。
試験での重要ポイント
「足の裏の黒いシミが大きくなってきた」というエピソードが定番である。早期発見の『ABCDEルール(Asymmetry:左右非対称、Border irregularity:境界不鮮明、Color variegation:色調不均一、Diameter >6mm:直径6mm以上、Evolving:病変の変化)』が頻出。診断には『ダーモスコピー』で皮丘(ridges)に色素沈着を認める「parallel ridge pattern」を確認する。生検に関する問題が極めて重要であり、腫瘍細胞を散布させるリスクがあるため『部分生検(パンチ生検やメスでの一部切り取り)は原則禁忌』であり、『マージン(数mm〜)をつけた全切除生検』を行う点が絶対暗記キーワードである。また、腫瘍の厚さ(Breslowの腫瘍厚)が予後を決定する。
覚え方・コツ
「メラノーマは足の裏の黒いシミ(末端黒子型)。ABCDEで怪しんだら、削っちゃダメ(部分生検禁忌)!ダーモスコピーで皮丘(ridge)を見て、丸ごと切除。BRAF変異があれば分子標的薬!」
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重症多形滲出性紅斑は、薬剤などを契機に高熱とともに全身の紅斑、水疱、びらん、および重篤な粘膜疹(眼、口腔、陰部)をきたす致死的な疾患である。体表面積の表皮剥離割合により、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と中毒性表皮壊死症(TEN)に分類される。CBTや国試では、ニコルスキー現象陽性、重篤な眼病変、ステロイドパルス療法が超頻出である。
尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じる良性の皮膚腫瘍である。手足の指や足底に好発し、表面がザラザラした硬い角化性の丘疹や結節を形成する。CBTや医師国家試験では、病理組織でのコイロサイト(空胞化細胞)の出現や、鶏眼(ウオノメ)との鑑別、液体窒素による凍結療法が第一選択となる点が頻出の重要疾患である。
基底細胞癌(BCC)は、表皮の基底細胞に由来する皮膚癌であり、日本で最も発生頻度が高い悪性腫瘍の一つである。高齢者の顔面に好発し、真珠様光沢を伴う黒褐色結節を特徴とする。CBTや医師国家試験では、ダーモスコピー所見(樹枝状血管など)や病理組織(周辺柵状配列)、および転移が極めて稀である点が頻出の重要疾患である。
接触性皮膚炎(かぶれ)は、特定の物質が皮膚に触れることで生じる湿疹・皮膚炎である。刺激性とアレルギー性(IV型アレルギー)に大別され、原因物質の特定と回避が重要となる。CBTや医師国家試験では、IV型アレルギーの代表疾患としての位置づけや、パッチテストによる確定診断が頻出の重要疾患である。