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メナケス病(メンケス病)は、腸管からの銅吸収障害により全身の銅欠乏をきたすX連鎖潜性遺伝疾患である。中枢神経の退行変性、特異な縮れ毛(kinky hair)、および結合組織の異常(血管蛇行など)を特徴とし、ヒスチジン銅の皮下注が治療となる。
特異な毛髪(kinky hair:硬くねじれ、縮れて短く切れやすい、色素低下による金髪〜白髪)
中枢神経症状(難治性けいれん、重度の精神運動発達遅滞・退行、筋緊張低下)
結合組織異常(皮膚のたるみ、骨の変形・骨折しやすさ、血管蛇行・動脈瘤・硬膜下出血)
特異顔貌(頬がふっくらしている、下顎後退)
初期評価
乳児期男児のけいれん・発達退行と、特有の毛髪から強く疑う。
検査
血液検査で『血清銅およびセルロプラスミンの異常低値』を確認する。MRA等で頭蓋内外の血管の著明な蛇行や延長を確認。確定診断はATP7A遺伝子の変異解析。
治療方針
腸管からの吸収ができないため、銅を経静脈的または皮下注で直接補充する『ヒスチジン銅の皮下注射』を行う。早期(生後1〜2ヶ月以内、神経症状完成前)に開始しなければ神経症状の進行は防げないため、早期診断が極めて重要である。けいれんに対する抗てんかん薬などの対症療法を併用する。
病態
ATP7A遺伝子(銅輸送タンパクをコード)の変異により、腸管細胞に吸収された銅が血中へ移行できず腸管内に蓄積し、結果として脳や全身の臓器は重度の『銅欠乏』に陥る。銅を補酵素とする多数の酵素(チトクロームcオキシダーゼ、リシルオキシダーゼ、チロシナーゼなど)が機能不全となる。
試験・臨床での重要ポイント
男児(X連鎖)に発症。生後2〜3ヶ月からの『けいれん(難治性)』と『精神運動発達の退行(笑わなくなるなど)』が顕著。外見上、色素が薄く、硬くねじれて切れやすい『縮れ毛(kinky hair / 結節性裂毛)』が超特異的。血管のコラーゲン架橋が弱まるため、MRAで『著明な血管蛇行』を認める。血液中の『銅およびセルロプラスミンが著明な低値』を示す。
覚え方・コツ
「メンケスは男の子の『銅が足りない』病気!銅がないから脳が育たず(発達退行・けいれん)、血管がグニャグニャ(血管蛇行)、髪の毛が硬くねじれた金髪(kinky hair)になる。血中の銅とセルロプラスミンはどん底。治療はヒスチジン銅の皮下注射!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
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プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。