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神経線維腫症1型(von Recklinghausen病:レックリングハウゼン病)は、第17染色体にあるがん抑制遺伝子(NF1遺伝子)の変異によって生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。カフェ・オ・レ斑と多発する神経線維腫を特徴とし、全身の多彩な合併症を伴う。
皮膚症状:カフェ・オ・レ斑、多発する神経線維腫(皮膚のやわらかい結節)、腋窩・鼠径部の雀卵斑様色素斑。
眼症状:Lisch結節(視力には影響しない)、視神経膠腫(視力低下、視野狭窄)。
骨格系症状:側弯症、長管骨の皮質肥厚・偽関節、蝶形骨翼の欠損。
その他:学習障害、褐色細胞腫などの腫瘍の合併。
臨床診断:NIHの診断基準(カフェ・オ・レ斑6個以上、神経線維腫2個以上、腋窩等の雀卵斑様色素斑、視神経膠腫、Lisch結節2個以上、特異的骨病変、第一度近親者にNF1の患者がいる)のうち2つ以上を満たせば確定診断。
画像診断:MRI等で視神経膠腫や中枢神経系の病変の有無を評価。
遺伝子検査:NF1遺伝子変異。
根本治療はない。合併症に対する対症療法が基本。
外科的治療:日常生活や整容的に問題となる神経線維腫の切除。側弯症に対する手術。
薬物療法:近年、手術困難な網状(叢状)神経線維腫に対して、MEK阻害薬(セルメチニブ等)が使用可能となり、腫瘍の縮小効果が期待されている。
病態
NF1遺伝子の産物であるニューロフィブロミン(Rasの働きを抑える)の機能低下により、細胞増殖が制御できなくなり、神経の鞘から腫瘍(神経線維腫)が多発する。
試験・臨床での重要ポイント
診断基準に含まれる特異的な身体所見が画像問題で超頻出。
①『カフェ・オ・レ斑』:ミルクコーヒー色の平坦な色素斑(思春期前で5mm以上、思春期以降で15mm以上が6個以上)。
②『神経線維腫』:皮膚に多発するぷにぷにとした柔らかい腫瘍。
③『腋窩・鼠径部の雀卵斑様色素斑(crowding)』:わきの下や足の付け根のソバカス様の色素沈着。
④『Lisch(リッシュ)結節』:虹彩(黒目)にできる茶色い過誤腫。
合併症として、視神経膠腫(optic glioma)、側弯症、そして『褐色細胞腫』を伴うことがある点に注意。
覚え方・コツ
「NF1は『カフェオレ飲んで、17歳(第17染色体)のレックリングハウゼン君の皮膚がボコボコになる病気』!体のあちこちにミルクコーヒー色のシミ(カフェ・オ・レ斑)が6個以上あって、ワキの下にソバカスがあり、皮膚にプニプニのイボ(神経線維腫)がたくさんあれば確定!目の中に茶色いシミ(Lisch結節)ができるのも特徴だ!」
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