最終更新日: 2026年4月19日
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洞不全症候群(SSS)は、心臓のペースメーカーである洞結節の機能が低下し、徐脈や心停止、あるいは頻脈を合併する不整脈疾患である。脳血流の低下による失神(アダムス・ストークス発作)やめまいを引き起こす。CBTや医師国家試験では、Rubenstein(ルーベンスタイン)分類と、有症状時の「ペースメーカー植え込み」の適応、特に徐脈頻脈症候群(III型)に対する治療戦略が頻出である。
脳虚血症状:めまい、眼前暗黒感、失神(アダムス・ストークス発作)
心拍出量低下症状:全身倦怠感、易疲労感、労作時息切れ、心不全
動悸(III型の頻脈発作時)
※無症状で健診の心電図異常として発見されることも多い。
初期評価
失神やめまいのエピソードから疑う。脈拍の触診で著明な徐脈(50回/分未満)や脈の欠損(飛ぶ感覚)を確認する。
検査
12誘導心電図で洞性徐脈や洞停止を確認するが、発作時以外は正常なことも多いため、「ホルター心電図(24時間心電図)」が必須である。長時間の洞停止(通常3秒以上)の有無を確認する。確定診断や重症度評価のために、電気生理学的検査(EPS)で洞結節回復時間(SNRT)の延長を確認することもある。
鑑別
房室ブロック(P波はあるがQRS波が欠落する)、迷走神経過緊張(スポーツ心など)、薬剤性徐脈(β遮断薬やジギタリスの内服歴を確認)と鑑別する。
無症状の場合
原則として無治療で経過観察を行う。徐脈を悪化させる薬剤(β遮断薬、非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬、ジギタリスなど)の投与は避けるか減量する。
有症状(失神や心不全など)の場合
直ちに「恒久的ペースメーカー植え込み術」の適応となる。房室伝導が正常であれば心房ペーシング(AAI)またはデュアルチャンバー(DDD)が選択される。
III型(徐脈頻脈症候群)の治療
頻脈を抑えるために抗不整脈薬を使いたいが、そのまま投与すると徐脈がさらに悪化して心停止を招く恐れがある。そのため、まず「ペースメーカーを植え込んで下限の心拍数を保証した上で」、頻脈に対する抗不整脈薬を投与する(またはカテーテルアブレーションを行う)という手順が極めて重要である。
病態
加齢による洞結節の線維化や変性、虚血などにより、正常な電気信号(ペーシング)が発生しなくなる、あるいは心房・心室へ信号が伝わらなくなる状態。
分類(Rubenstein分類)
I型:持続性の洞性徐脈(心拍数50/分未満)。
II型:洞停止(P波が突然抜ける)または洞房ブロック。
III型:徐脈頻脈症候群(心房細動などの頻脈性不整脈が停止した直後に、長時間の洞停止を来す)。
試験での重要ポイント
「めまい、目の前が真っ暗になる(眼前暗黒感)、失神」といったアダムス・ストークス(Adams-Stokes)発作のエピソードがあれば本疾患や房室ブロックなどの致死性徐脈を疑う。診断には「ホルター心電図」による長時間の記録が必須。心電図上で「3秒以上の洞停止(ポーズ)」があれば有症状の原因として強く疑われる。治療において、無症状なら経過観察だが、失神などの症状があれば「恒久的ペースメーカー植え込み」の絶対適応となる。
覚え方・コツ
「SSSは、洞結節のサボり病。ルーベンスタインの1(ずっと遅い)、2(時々休む)、3(暴れてから長く休む=徐脈頻脈)。失神(アダムス・ストークス発作)したらペースメーカー!」と覚える。
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閉塞性動脈硬化症(ASO)は、動脈硬化によって主に下肢の太い血管が狭窄・閉塞し、末梢に虚血を来す疾患である。中高年の男性で、糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙歴などのリスクファクターを持つ人に好発する。CBTや医師国家試験では、進行度を表す「Fontaine(フォンテイン)分類」や、足関節上腕血圧比(ABI)の低下(0.9未満)が毎年問われる超頻出疾患である。
動脈管開存症(PDA)は、胎生期に大動脈と肺動脈を繋いでいた動脈管(ボタロー管)が、出生後も閉鎖せずに残る先天性心疾患である。大動脈から肺動脈への左右シャントが生じ、肺血流量増加による心不全や肺高血圧の原因となる。CBTや医師国家試験では、特徴的な「連続性雑音」や「インドメタシンによる治療」が毎年問われる超頻出疾患である。
大動脈弁閉鎖不全症(AR)は、拡張期に大動脈弁の閉鎖が不完全となり、大動脈から左心室へ血液が逆流する疾患である。左室の著明な容量負荷により左室拡大(遠心性肥大)を来す。脈圧の増大による特有の身体所見(大脈・速脈など)や、拡張期雑音、Austin-Flint雑音が特徴である。CBTや医師国家試験では、ASとの身体所見の対比や、血管拡張薬が有効である病態生理が毎年問われる超頻出疾患である。
大動脈弁狭窄症(AS)は、大動脈弁が硬化して開きにくくなり、左心室から大動脈への血流が妨げられる疾患である。加齢による石灰化が最多。進行すると左室の圧負荷から求心性肥大を来し、突然死のリスクが高まる。CBTや国試では、3大症状(狭心痛、失神、心不全)、遅脈・小脈、収縮期駆出性雑音(頸部放散)、エコーによる重症度評価が毎年問われる超頻出疾患である。