最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りするシェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺などの外分泌腺にリンパ球が浸潤し、乾燥症状(ドライアイ、ドライマウス)をきたす自己免疫疾患である。中年女性に好発し、抗SS-A/SS-B抗体陽性が特徴。CBTや医師国家試験では、特異的な検査(シルマー試験やガム試験)や、悪性リンパ腫・環状紅斑の合併が頻出の重要疾患である。
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シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺などの外分泌腺にリンパ球が浸潤し、乾燥症状(ドライアイ、ドライマウス)をきたす自己免疫疾患である。中年女性に好発し、抗SS-A/SS-B抗体陽性が特徴。CBTや医師国家試験では、特異的な検査(シルマー試験やガム試験)や、悪性リンパ腫・環状紅斑の合併が頻出の重要疾患である。
ドライアイ(眼の乾燥、異物感、羞明)
ドライマウス(口の乾燥、う歯の増加、味覚異常、唾液腺腫脹)
関節痛(非びらん性)
環状紅斑(抗SS-A抗体陽性例でみられるドーナツ状の皮疹)
息切れ、空咳(間質性肺炎の合併)
初期評価
眼や口の乾燥症状を訴える中年女性で強く疑う。関節リウマチやSLEなどの膠原病の既往も確認する。
検査
血液検査で「抗SS-A抗体」および「抗SS-B抗体」の陽性を確認する。眼科的検査として「シルマー試験(5mm/5分以下で異常)」やローズベンガル染色試験を行う。口腔内検査として「ガム試験(10mL/10分以下で異常)」やサクソン試験を行う。さらに、唾液腺造影(アップルツリーサイン)や口唇腺生検(リンパ球浸潤)で確定診断とする。
鑑別
鑑別でよく出るのは「IgG4関連疾患(Mikulicz病など)」である。IgG4関連疾患は涙腺・唾液腺が著明に腫脹するが乾燥症状は乏しく、IgG4高値を示しステロイドが著効する点で鑑別できる。その他、加齢や薬剤性(抗コリン薬など)による乾燥症状を除外する。
初期対応
乾燥症状に対する対症療法が基本となる。ドライアイには人工涙液や精製ヒアルロン酸の点眼、ドライマウスには人工唾液や唾液分泌促進薬(ムスカリン受容体作動薬:セビメリン、ピロカルピンなど)を投与する。
根本治療
重篤な臓器病変(間質性肺炎、糸球体腎炎、多発単神経炎など)を合併した場合は、副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬の全身投与を行う。根治治療はないため対症療法を継続しつつ、悪性リンパ腫の発症リスクが高いため、定期的な画像検査や触診によるフォローアップが重要である。
病態
涙腺や唾液腺などの外分泌腺に対する自己免疫応答により、単核球(主にCD4陽性T細胞)が浸潤し、腺組織が破壊されて分泌低下(乾燥症状)をきたす。
原因
自己免疫異常が原因であり、抗SS-A抗体(Ro抗体)および抗SS-B抗体(La抗体)が高頻度で陽性となる。関節リウマチなどに合併する「二次性」と、単独で発症する「一次性」がある。
分類
一次性シェーグレン症候群と、他の自己免疫疾患(関節リウマチ、SLE、強皮症など)に合併する二次性シェーグレン症候群に大別される。
試験での重要ポイント
中年女性の「眼の乾燥(ドライアイ)」と「口の乾燥(ドライマウス)」があればこの疾患を疑う。検査では、涙液分泌を測る「シルマー試験」、唾液分泌を測る「ガム試験」、眼表面の障害をみる「ローズベンガル試験」が超頻出である。また、合併症として「悪性リンパ腫」、「遠位尿細管性アシドーシス(RTA)」、「環状紅斑」が出やすい。抗SS-A抗体陽性の妊婦から出生した児の「新生児ループス(先天性完全房室ブロックなど)」は産婦人科・小児科分野で絶対暗記項目である。
覚え方・コツ
「シェーグレンは、涙と唾液が枯れる中年女性。SS-A/B抗体が陽性。ガムを噛ませて(ガム試験)、紙を目に挟む(シルマー試験)。リンパ腫と赤ちゃんの心ブロックに注意!」
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アミロイドーシスは、異常な不溶性タンパク質(アミロイド線維)が全身の臓器に沈着し、機能障害を引き起こす疾患群である。CBTや医師国家試験では、多発性骨髄腫などに伴う「AL型」と、関節リウマチなどの慢性炎症に伴う「AA型」の鑑別、およびコンゴレッド染色や巨舌、ネフローゼ症候群の合併が超頻出の重要疾患である。
線維筋痛症は、全身の広範な慢性疼痛を主症状とし、不眠、疲労感、うつ状態などの多彩な精神・神経症状を伴う原因不明の疾患である。中年女性に好発する。血液検査や画像検査では明らかな炎症所見や器質的異常を認めないのが特徴である。CBTや医師国家試験では、リウマチ性多発筋痛症(PMR)などとの鑑別(CRPや赤沈が正常である点)や、プレガバリン、SNRIを用いた薬物療法が毎年問われる頻出疾患である。
成人Still病は、原因不明の著明な全身性炎症を来す自己炎症性疾患である。夕方にピークとなる弛張熱、サーモンピンク疹、関節痛、咽頭痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、著明な高フェリチン血症と、リウマチ因子・抗核抗体が陰性である点が極めて頻出の重要疾患である。
血清病は、異種蛋白や薬剤の投与後1〜2週間して発症するIII型アレルギー疾患である。抗原抗体複合体が全身の血管や組織に沈着し、発熱、皮疹、関節痛、リンパ節腫脹をきたす。CBTや医師国家試験では、III型アレルギーの代表例として、発症時期のタイムラグと低補体血症の所見が頻出の重要疾患である。