セフトリアキソンは第3世代セフェム系抗菌薬で、髄液移行性と長い半減期を持つ。細菌性髄膜炎、市中肺炎、淋菌感染症などで重要である。
ロセフィン
セフェム系抗菌薬
ペニシリン結合タンパク質へ結合して細胞壁合成を阻害する第3世代セフェム系抗菌薬である。肺炎球菌、髄膜炎菌、淋菌、Haemophilus influenzae、多くの腸内細菌科に作用し、炎症時には髄液へ移行する。緑膿菌、Enterococcus属、Listeria monocytogenes、MRSAには基本的に無効である。半減期が長く、腎排泄と胆汁排泄の双方を受ける。
市中肺炎、細菌性髄膜炎、菌血症、腎盂腎炎、淋菌感染症などに用いる。細菌性髄膜炎の経験的治療ではバンコマイシンなどと併用し、Listeriaリスクがある患者にはアンピシリンを追加する。淋菌感染症では耐性状況を踏まえた標準的な注射薬として用いられる。
発疹、下痢、肝機能障害、好酸球増多がみられ、アナフィラキシー、重症薬疹、偽膜性大腸炎を起こし得る。胆汁中Caと結合して胆泥や偽胆石症を形成し、右上腹部痛や胆嚢炎様症状を生じることがある。血球減少、溶血性貧血、神経毒性にも注意する。
新生児ではCa含有静注製剤との併用を避ける。ワルファリン併用時は腸内細菌叢変化などにより抗凝固作用が増強する可能性がある。胆汁排泄障害や高度肝腎機能障害では曝露量増加に注意する。
セフェム系抗菌薬に対する重篤な過敏症の既往がある患者には投与しない。高ビリルビン血症の新生児ではアルブミン結合からビリルビンを置換し、核黄疸の危険を高めるため使用しない。新生児ではCa含有注射製剤との併用により析出を生じる危険がある。
第3世代セフェムで髄液移行性があり、細菌性髄膜炎の中心薬となる。半減期が長く、胆汁排泄も受けるため単純な腎機能低下では調整不要となる場合が多い。新生児高ビリルビン血症とCa含有製剤併用は禁忌となる。胆泥・偽胆石症、淋菌感染症への使用、緑膿菌に無効である点が頻出である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。