最終更新日: 2026年7月14日
アドレナリンはα1、α2、β1、β2受容体を刺激するカテコールアミンである。アナフィラキシーや心停止の救命処置、局所麻酔薬の作用延長などに用いられる。
ボスミン
アドレナリン受容体作動薬
α1、α2、β1、β2アドレナリン受容体の作動薬である。α1受容体を介してGq-ホスホリパーゼC系を活性化し、細胞内Ca2+を増加させて血管を収縮させる。β1、β2受容体ではGsを介してcAMPを増加させ、心収縮力・心拍数を増加させるとともに気管支平滑筋を弛緩させる。これらにより血圧維持、気道浮腫軽減、気管支拡張、心拍再開をもたらす。
アナフィラキシーでは大腿前外側への筋肉内投与が第一選択となる。心停止時の心肺蘇生、重篤な気管支痙攣、急性低血圧、局所麻酔薬への添加による作用延長と出血抑制にも用いられる。投与経路と濃度は目的ごとに異なるため、取り違えを避ける必要がある。
頻脈、動悸、振戦、頭痛、血圧上昇、不安、悪心がみられる。過量投与や静脈内投与では心室性不整脈、心筋虚血、肺水腫、脳出血を生じ得る。投与中は心電図、心拍数、血圧、末梢循環を監視し、血管外漏出による局所虚血にも注意する。
ハロゲン化吸入麻酔薬や他の交感神経刺激薬との併用で頻脈性不整脈が増加する。非選択的β遮断薬併用下ではβ2作用が抑えられ、α1作用が相対的に優位となって高度血圧上昇や徐脈を起こし得る。三環系抗うつ薬やモノアミン酸化酵素阻害薬は昇圧作用を増強することがある。
本剤の成分に対する過敏症の既往がある患者には投与しない。局所使用では狭隅角緑内障、重篤な動脈硬化症、甲状腺機能亢進症などで危険性が高まるが、アナフィラキシーや心停止の救命目的では併存疾患のみを理由に投与を遅らせない。
アナフィラキシーでは大腿前外側への筋肉内投与が第一選択である。α1作用は血管収縮と気道浮腫軽減、β1作用は心収縮力増強、β2作用は気管支拡張を担う。心停止では静脈内または骨髄内投与を行う。静脈内投与や濃度の取り違えによる重篤な不整脈と高血圧が識別点となる。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。