最終更新日: 2026年7月14日
メロペネムは広域カルバペネム系抗菌薬で、ESBL産生菌、嫌気性菌、緑膿菌を含む重症感染症に用いられる。耐性菌選択を避ける適正使用が重要である。
メロペン
カルバペネム系抗菌薬
複数のペニシリン結合タンパク質へ高い親和性で結合し、細胞壁合成を阻害する。多くのβラクタマーゼに安定で、ESBL産生腸内細菌科、緑膿菌、嫌気性菌、Gram陽性菌を広くカバーする。MRSA、Enterococcus faecium、Stenotrophomonas maltophilia、非定型病原体には基本的に無効である。腎デヒドロペプチダーゼIに比較的安定で、シラスタチンを必要としない。
敗血症、重症肺炎、複雑性腹腔内感染症、細菌性髄膜炎、複雑性尿路感染症など、耐性Gram陰性菌を含む重症感染症に用いる。ESBL産生菌による菌血症などでは中心的な薬剤となる。培養結果が判明した後は、可能であれば狭域薬へ変更する。
下痢、発疹、肝機能障害、血球減少がみられ、アナフィラキシー、重症薬疹、偽膜性大腸炎を起こし得る。高用量、腎機能低下、中枢神経疾患では痙攣や意識障害を起こすことがある。長期・不適切使用ではカルバペネム耐性菌や真菌の選択につながる。
バルプロ酸の血中濃度を急速かつ著明に低下させ、痙攣再発を起こし得るため併用を避ける。プロベネシドは腎排泄を遅延させる。腎毒性薬との併用時は腎機能悪化による蓄積に注意する。
カルバペネム系抗菌薬に対する重篤な過敏症の既往がある患者には投与しない。重篤なβラクタム系抗菌薬アレルギー歴がある患者では交差反応を考慮する。腎機能低下では用量調整が必要となる。
ESBL産生菌を含む重症Gram陰性菌感染症の中心薬で、緑膿菌と嫌気性菌もカバーする。MRSA、Enterococcus faecium、Stenotrophomonasには無効である。イミペネムと異なりシラスタチンを必要とせず、痙攣リスクは比較的低い。バルプロ酸濃度を著しく低下させる相互作用が頻出である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。