膵β細胞から分泌されるインスリン濃度を測定し、内因性分泌能、インスリン抵抗性、低血糖の原因を血糖値と対応させて評価する検査である。
血液検査
空腹時インスリンは概ね2〜10 μU/mL程度を基準範囲とする施設があるが、測定試薬、肥満度、食事、採血時刻、血糖状態で大きく異なる。単独値よりも同時血糖、Cペプチド、負荷前後の変化を含めて判断する。
血清または血漿中のインスリン濃度を測定し、膵β細胞の分泌反応、インスリン抵抗性、低血糖時の不適切なインスリン分泌を評価する。空腹時血糖と組み合わせたHOMA-IR、75g経口ブドウ糖負荷試験での分泌反応、低血糖発作時の原因検索などに用いる。
血糖高値にもかかわらずインスリンが低ければ、1型糖尿病や進行した2型糖尿病などの分泌低下を考える。空腹時インスリン高値は肥満や2型糖尿病初期のインスリン抵抗性を示唆するが、外因性インスリン投与や抗インスリン抗体の影響に注意する。低血糖時にインスリンが抑制されていなければ、インスリノーマ、インスリン製剤、スルホニル尿素薬などを鑑別し、Cペプチドと薬物スクリーニングを追加する。
インスリン値は必ず同時血糖と対応させる。インスリノーマでは低血糖時にもインスリンとCペプチドが不適切に保たれる。外因性インスリン投与ではインスリン高値、Cペプチド低値となる。スルホニル尿素薬による低血糖では両者が上昇するため薬物測定が必要である。溶血では赤血球由来酵素によりインスリンが分解され、偽低値となる場合がある。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。