再生不良性貧血は、骨髄の造血幹細胞が自己免疫異常などにより減少し、白血球、赤血球、血小板のすべてが減少(汎血球減少)する指定難病である。動悸や息切れ、感染による発熱、出血傾向を特徴とする。CBTや医師国家試験の血液分野において、検査所見や重症度に応じた治療法の選択が毎年問われる超頻出の重要疾患である。
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貧血症状(動悸、息切れ、全身倦怠感、顔面蒼白)
出血傾向(紫斑、点状出血、鼻出血、歯肉出血など)
易感染性による発熱(好中球減少に伴う)
※肝脾腫やリンパ節腫脹はみられない(試験で重要な陰性所見)
初期評価
問診で薬剤歴や肝炎の既往を確認する。診察で貧血や出血斑の有無を確認し、肝脾腫やリンパ節腫脹が「ない」ことを確認する(白血病などとの鑑別)。
検査
血液検査で汎血球減少と「網赤血球の減少(絶対数の低下)」を確認する。骨髄穿刺および生検が必須であり、有核細胞の著減と脂肪髄(脂肪滴の増加)を確認する。頭部や脊椎のMRI(T1強調画像で高信号)も有用である。
鑑別
骨髄異形成症候群(MDS:血球形態異常、過形成髄)、白血病(芽球の出現)、巨赤芽球性貧血(ビタミンB12・葉酸欠乏、過形成髄)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH:溶血所見、CD55/59陰性)、肝硬変(脾機能亢進による汎血球減少)と鑑別する。
初期対応
高度の貧血や出血傾向に対しては輸血を行うが、将来の造血幹細胞移植を考慮し、同種免疫を避けるため「白血球除去フィルターを用いた輸血」を最小限にとどめる。発熱(発熱性好中球減少症:FN)に対しては直ちに広域抗菌薬を投与する。
根本治療
軽症〜中等症にはタンパク同化ステロイドやトロンボポエチン受容体作動薬(エルトロンボパグなど)を用いる。やや重症以上で40歳未満かつHLA一致同胞がいる場合は「同種造血幹細胞移植」が第一選択となる。移植適応がない、あるいは40歳以上の場合は、免疫抑制療法(抗胸腺細胞グロブリン:ATG + シクロスポリン)にトロンボポエチン受容体作動薬を併用する。
病態
T細胞などの自己免疫学的機序により骨髄の造血幹細胞が攻撃されてアポトーシスを起こし、骨髄が脂肪組織に置き換わる(脂肪髄)ことで汎血球減少を来す。
原因
特発性(自己免疫性など原因不明)が大部分を占める。二次性として薬剤(抗悪性腫瘍薬、クロラムフェニコールなど)、放射線曝露、肝炎ウイルス感染後などがある。
分類
重症度基準(網赤血球、好中球、血小板の数)により、軽症、中等症、やや重症、重症、最重症に分類され、治療方針が異なる。
試験での重要ポイント
「汎血球減少(貧血、発熱、出血斑)」と「網赤血球の低下」があればこの疾患を疑う。骨髄穿刺における「骨髄低形成(脂肪髄)」や、造血機能の低下を示すMRI所見は頻出。重症例では免疫抑制療法(ATG+シクロスポリン)や同種造血幹細胞移植が行われる点が最重要。鑑別でよく出るのは、同じ汎血球減少を来すが骨髄が過形成となる「骨髄異形成症候群(MDS)」や「巨赤芽球性貧血」、網赤血球が増加する「発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)」である。
覚え方・コツ
「AA(再生不良性貧血)は、骨髄スッカスカ(脂肪髄)、網赤血球も減る。治療は免疫抑えるか(ATG等)移植」と覚える。
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好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA、旧アレルギー性肉芽腫性血管炎)は、気管支喘息などが先行し、著明な好酸球増多と小型血管の肉芽腫性炎症をきたす自己免疫疾患である。多発単神経炎などを伴い、CBTや医師国家試験では喘息の既往とMPO-ANCA陽性が頻出の重要疾患である。
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成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染によって生じる極めて予後不良な末梢性T細胞腫瘍。日本(特に九州・沖縄地方)に多く、母乳を介した垂直感染から数十年の潜伏期間を経て発症する。