先天性胆道拡張症は、先天的に胆管(主に総胆管)が拡張する疾患である。高率に「膵・胆管合流異常」を合併し、膵液の胆管内への逆流によって胆管炎や胆道癌(胆管癌・胆嚢癌)を引き起こすリスクが極めて高いため、予防的な手術が必要となる。
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小児期:腹痛、黄疸、右上腹部腫瘤(古典的三徴)。
成人期:胆管炎や胆石合併による右上腹部痛、発熱。または胆道癌発症による症状。
腹部超音波、CT:総胆管の嚢胞状または紡錘状の拡張を確認。
MRCP(磁気共鳴胆膵管造影)またはERCP:拡張した胆管と『膵・胆管合流異常』を証明する(確定診断)。
外科的治療(絶対適応):『分流手術(拡張胆管切除+胆嚢摘出+肝管空腸吻合術)』。膵液と胆汁の流れを完全に分離し、癌化のリスクを断ち切る。
病態
本来、十二指腸乳頭部で合流するはずの膵管と胆管が、括約筋の働きが及ばない乳頭部より「手前」で合流してしまう『膵・胆管合流異常』を合併することが多い。これにより、圧の高い膵液が胆管へ逆流し、膵酵素が活性化して胆管壁を傷害・拡張させる。形態により戸谷(Todani)分類が用いられる。
試験・臨床での重要ポイント
若年者の「腹痛、黄疸、腹部腫瘤(古典的三徴)」で疑う。
最大のキーワードは『膵・胆管合流異常』と『胆道癌のハイリスク』。膵液の逆流による慢性的な炎症から、20代〜30代で胆嚢癌や胆管癌を発生するリスクが非常に高い。
そのため、癌が発生する前に『拡張した胆管と胆嚢をすべて切除』し、肝臓側の胆管と小腸を直接つなぐ『肝管空腸吻合術(Roux-en-Y法)』を行うのが絶対の鉄則。
覚え方・コツ
「先天性胆道拡張症は『膵液が逆流して胆管が膨らむ、将来のガン予約病』!膵管と胆管の合流地点がバグっているせいで膵液が逆流する。若くして胆嚢ガンや胆管ガンになる危険が高すぎるから、見つけたらすぐに『膨らんだ胆管と胆嚢を全部切り取って、腸と直接つなぎ直す(肝管空腸吻合術)』!」
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下部消化管出血は、トライツ靱帯より肛門側(主に大腸)からの出血である。大腸憩室出血、虚血性腸炎、大腸癌、痔核などが主な原因となり、胃酸の影響を受けないため鮮血や暗赤色便を呈する。
上部消化管出血は、トライツ靱帯(十二指腸空腸曲)より口側の消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血である。胃・十二指腸潰瘍、胃癌、食道・胃静脈瘤、マロリー・ワイス症候群などが主な原因となる。
消化管穿孔は、胃や十二指腸、大腸などの消化管壁に全層性の穴が開き、胃酸、腸液、便などが無菌状態の腹腔内に漏れ出す超緊急疾患。急激な汎発性腹膜炎を引き起こし、敗血症性ショックに至るため、原則として緊急手術の適応となる。
虚血性腸炎は、大腸粘膜の微小血管の血流が一時的に低下し、腸管粘膜が虚血・炎症・潰瘍を起こす疾患。便秘傾向のある高齢女性に多く、「突然の左下腹部痛」に続く「下痢・鮮血便」が典型的な三徴である。多くは一過性で、保存的治療で自然軽快する。