チアノーゼは、毛細血管内の還元ヘモグロビン(酸素と結合していないヘモグロビン)が5g/dL以上になることで、皮膚や粘膜が青紫色〜暗紫色を呈する状態である。大きく「中心性チアノーゼ」と「末梢性チアノーゼ」に分類される。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
皮膚や粘膜の青紫色変色(口唇、舌、爪床、耳介、鼻尖など)。
原疾患による症状:呼吸困難、息切れ、頻呼吸、チアノーゼ発作(ファロー四徴症など)。
慢性の中心性チアノーゼによる変化:ばち指(太鼓ばち指)、多血症(エリスロポエチン代償性分泌による)。
視診:自然光(明るい場所)で、口唇・口腔粘膜と四肢末梢の色調を観察し、中心性か末梢性かを鑑別する。
動脈血ガス分析:PaO2、SaO2の低下を確認する(中心性で低下、末梢性では正常)。
経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2):パルスオキシメーターで低下を確認。
血液検査:貧血・多血症の有無(Hb値の確認)。
原因疾患の治療が基本。
中心性チアノーゼ(低酸素血症):直ちに『酸素投与』を行い、PaO2を改善させる。※右左シャント(解剖学的短絡)が原因の場合は、酸素を投与してもPaO2は上がりにくいため、シャントを閉鎖・修復する根本的な心臓手術が必要となる。
末梢性チアノーゼ:心不全やショックに対する循環動態の改善、保温(寒冷曝露の回避)。
病態
血液中の還元ヘモグロビンの「絶対量」が5g/dLを超えると発症する。そのため、ヘモグロビン総量が少ない『重症貧血』の患者では、どれほど低酸素になっても還元Hbが5g/dLに達しにくく、チアノーゼは出現しにくい。逆に多血症では出現しやすいのが国試の頻出ポイント。
中心性と末梢性の鑑別(超重要)
①『中心性チアノーゼ』:肺での酸素化障害や右左シャント(ファロー四徴症など)により、全身を巡る動脈血そのものが酸素不足になっている状態。『口唇や口腔粘膜(舌)』にも青紫色が現れるのが特徴で、温めても改善しない。慢性の場合は『ばち指』を伴う。
②『末梢性チアノーゼ』:動脈血の酸素は正常だが、寒冷曝露や心不全、ショックなどで末梢の血流が滞り、組織で酸素が過剰に消費されて還元Hbが増えた状態。『指先や耳たぶ(四肢末端)』に現れるが、口腔粘膜は正常(ピンク色)であり、温めると改善するのが特徴。
覚え方・コツ
「チアノーゼは『酸素を手放したヘモグロビン(還元Hb)が5g以上溜まった青いサイン』!貧血の人はヘモグロビン自体が少ないからチアノーゼになりにくい(青くならずに白くなる)。口の中(舌)まで青ければ心臓や肺が悪い『中心性』、指先だけ青くて温めると治るなら血流が悪いだけの『末梢性』!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
心房中隔欠損症は、右心房と左心房を隔てる中隔に欠損孔(穴)が開いている先天性心疾患。圧の高い左房から右房へ血液が流れる「左右シャント」により右心負荷をきたす。小児期は無症状で、学校検診の心雑音や心電図異常(不完全右脚ブロック)で発見されることが多い。
心臓粘液腫は、心腔内に発生する良性腫瘍の中で最も頻度が高く、その約80%が左心房(特に心房中隔)に発生する。腫瘍による血流遮断(僧帽弁狭窄様症状)、塞栓症、およびIL-6産生による全身炎症症状を三徴とする。
収縮性心膜炎は、慢性的な炎症により心膜が肥厚・石灰化し、心臓の拡張が強く制限される疾患である。右心不全症状が主体となり、吸気時に頸静脈怒張が増強する「Kussmaul(クスマウル)徴候」が特徴的である。
三尖弁閉鎖不全症は、右心室の収縮期に血液が三尖弁を通じて右心房へと逆流する疾患。左心系の疾患や肺高血圧症に伴い、右室が拡大して三尖弁輪が引き伸ばされることで生じる「二次性」が大部分を占める。右心不全症状と頸静脈の巨大v波が特徴的。