最終更新日: 2026年4月16日
アスクレピアで深掘りする感染性心内膜炎(IE)は、心臓の弁や心内膜に細菌などが感染し、疣贅(ゆうぜい:菌や血栓の塊)を形成する致死的な感染症である。発熱、新たな心雑音、全身の塞栓症状・免疫反応を特徴とする。CBTや医師国家試験では、起炎菌の分類、特徴的な身体所見(オスラー結節など)、抜歯前の予防投与が毎年問われる超頻出疾患である。
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感染性心内膜炎(IE)は、心臓の弁や心内膜に細菌などが感染し、疣贅(ゆうぜい:菌や血栓の塊)を形成する致死的な感染症である。発熱、新たな心雑音、全身の塞栓症状・免疫反応を特徴とする。CBTや医師国家試験では、起炎菌の分類、特徴的な身体所見(オスラー結節など)、抜歯前の予防投与が毎年問われる超頻出疾患である。
発熱(長引く原因不明の発熱)
新たな心雑音の聴取(または既存の雑音の増悪)
Osler(オスラー)結節(指趾の指腹部などにみられる有痛性の紅斑・結節:免疫反応)
Janeway(ジェーンウェイ)病変(手掌や足底にみられる無痛性の紅斑:微小塞栓)
Roth(ロート)斑(眼底検査でみられる中心白乾を伴う出血斑:免疫反応)
爪下線状出血、脾腫、脳梗塞症状
初期評価
問診で基礎心疾患(VSDや弁膜症など)の有無、最近の抜歯や消化器内視鏡などの処置歴を確認する。診察で心雑音と特徴的な皮膚症状・眼底所見を評価する。
検査
必ず「抗菌薬投与前」に血液培養を複数セット(最低でも3セット)採取する。経胸壁心エコー(TTE)を実施し、疣贅(vegetation)や弁の破壊(逆流)を確認する。描出困難な場合や人工弁の場合は、より高感度な経食道心エコー(TEE)を行う。
鑑別
リウマチ熱(溶連菌感染後、Jones基準)、非細菌性血栓性心内膜炎(NBTE:悪性腫瘍などに合併)、膠原病(SLEなど)、その他の不明熱(FUO)を来す疾患と鑑別する。
初期対応
血液培養を採取した後、起炎菌の判明を待たずに経験的治療(エンピリック・セラピー)としてペニシリン系+アミノグリコシド系(ゲンタマイシン)などの殺菌性抗菌薬の点滴静注を開始する。
根本治療
起炎菌と感受性が判明次第、最適な抗菌薬へ変更し、長期間(通常4〜6週間)の点滴静注を行う。心不全の進行、コントロール不能な感染、塞栓症の高リスク(大きな疣贅)などがある場合は、速やかに外科的治療(弁置換術や弁形成術)の適応となる。
病態
弁膜症や先天性心疾患などの基礎疾患により血流の異常(ジェット血流)が生じている部位や、人工弁に細菌が付着して増殖し、疣贅を形成する。これが破壊され血流に乗ることで全身に塞栓を来す。
原因
亜急性(数週〜数ヶ月で進行)は抜歯などを契機とする「緑色レンサ球菌(S. viridans)」が多く、基礎心疾患を持つ患者に好発する。急性(数日で進行)は静脈薬物乱用やカテーテル感染による「黄色ブドウ球菌(S. aureus)」が多く、正常な弁も破壊し劇症化する。また、消化器・尿路処置後には「腸球菌」が起炎菌となりやすい。
分類
進行速度によって急性IEと亜急性IEに分けられ、また自己弁か人工弁かでも分類される。
試験での重要ポイント
「原因不明の発熱+新たな心雑音(または雑音の増悪)」があればこの疾患を疑う。身体所見における塞栓症状(痛みのないJaneway病変)と免疫反応(痛みを伴うOsler結節、眼底のRoth斑)の鑑別は超頻出。診断には「抗菌薬投与前の複数回の血液培養」と「心エコー(とくに経食道心エコー:TEEが感度が高い)による疣贅の確認」が必須(Duke診断基準)。また、高リスク患者に対する「抜歯前の抗菌薬(アモキシシリン)予防投与」は最重要知識である。
覚え方・コツ
「IEのサイン:オスラー(O)は怒る(痛い)、ジェーンウェイ(J)はジンジンしない(痛くない)、眼底にロート(Roth)斑。抜歯前にはアモキシシリン!」と覚える。
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逆流性食道炎(GERD)は、胃酸や胃内容物が食道に逆流し、食道粘膜に炎症を引き起こす疾患である。胸やけや呑酸(酸っぱい水が上がる感覚)を主症状とし、慢性化すると食道癌のリスクとなる。生活習慣の欧米化により患者が増加しており、CBTや医師国家試験でも頻出の重要疾患である。
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褐色細胞腫は、主に副腎髄質から発生し、アドレナリンやノルアドレナリンなどのカテコールアミンを過剰に分泌する内分泌腫瘍である。発作性または持続性の高血圧をベースに、頭痛、動悸、発汗などの症状を特徴とする。二次性高血圧の代表的な原因疾患であり、CBTや医師国家試験において検査所見や術前管理が毎年問われる頻出の重要疾患である。
ファロー四徴症(TOF)は、心室中隔欠損(VSD)、肺動脈狭窄(PS)、大動脈騎乗、右室肥大の4つを特徴とする代表的なチアノーゼ性先天性心疾患である。乳幼児期のチアノーゼ発作(anoxic spell)や蹲踞(そんきょ)が特徴的である。CBTや医師国家試験では、4徴の名称、チアノーゼ発作時の対応、胸部X線所見(木靴心)が毎年問われる超頻出疾患である。