もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
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画像診断:MRI/MRAにて内頸動脈終末部の狭窄と、基底核部付近の異常血管網(もやもや血管)の存在を確認する。脳血管造影(アンギオ)が確定診断に必須であり、タバコの煙のような「puff of smoke」状の血管網を認める。
脳血流SPECT:脳血流の低下や脳循環予備能の低下を評価する(手術適応の決定に重要)。
内科的治療:虚血発作に対して抗血小板薬。※成人出血発作の既往がある場合は、再出血リスクがあるため慎重投与。
外科的治療(血行再建術:脳虚血の改善と出血予防):
①直接バイパス術:浅側頭動脈-中大脳動脈(STA-MCA)吻合術など。
②間接バイパス術(小児に有効):EDAS(脳軟膜血管吻合術)など、血流の豊富な筋膜や硬膜を脳表に敷いて新生血管を誘導する。
病態
ウィリス動脈輪の主要血管が徐々に詰まるため、脳の血流不足を補おうと細い側副血行路(もやもや血管)が無数に発達する。この血管は脆いため、血流負荷で破綻しやすい。
試験・臨床での重要ポイント
発症年齢に「10歳以下の小児」と「30〜40代の成人」の『2つのピーク』があるのが特徴。
小児例では、『熱い麺類をフーフーして食べる』『リコーダーを吹く』『大泣きする』などの「過呼吸(低炭酸ガス血症による脳血管収縮)」が引き金となり、一時的に手足の力が抜ける『一過性脳虚血発作(TIA)』を起こすエピソードが超頻出。
成人例では、負担のかかったもやもや血管が破れて『脳出血』や『くも膜下出血』で発症することが多い。日本人に多く、RNF213遺伝子変異との関連が知られる。
覚え方・コツ
「もやもや病は『太い血管が詰まって、細い糸くず血管(もやもや)で頑張る』病気!子供は熱いラーメンをフーフーして息を吐きすぎた時に、脳の血流が足りなくなってバタッと倒れる(TIA)。大人は無理をした細い血管がプツッと切れて脳出血を起こす。根本治療は、外から太い血管を繋ぐ『バイパス手術』だ!」
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。
緊張型頭痛は、精神的・身体的ストレスに伴う頭蓋周辺の筋肉の過緊張により生じる、最も頻度の高い一次性頭痛である。両側性の締め付けられるような痛みが特徴で、悪心や嘔吐は伴わない。