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NBIA(脳内鉄沈着を伴う神経変性症:Neurodegeneration with brain iron accumulation)は、大脳基底核(特に淡蒼球や黒質)への異常な鉄沈着を特徴とする遺伝性神経疾患の総称である。代表疾患であるPKAN(パントテン酸キナーゼ関連神経変性症)は、MRIでの「Eye of the tiger sign」が特徴的である。
錐体外路症状:重度の進行性ジストニア(特に顎顔面・口腔ジストニア)、パーキンソニズム、舞踏アテトーゼ。
錐体路症状:痙性麻痺、腱反射亢進、バンスキー徴候陽性。
その他:認知機能障害、網膜色素変性症(PKANに合併しやすい)。
検査
『頭部MRI(T2*、SWI)』が必須。淡蒼球や黒質の著明な低信号(鉄沈着)を確認する。PKANでは「Eye of the tiger sign」を確認。確定診断はPANK2、PLA2G6、FTLなどの原因遺伝子変異の同定。
治療方針
対症療法が主。重篤なジストニアに対して、抗コリン薬、バクロフェン(髄腔内持続投与を含む)、ボツリヌス療法、および定位脳手術(淡蒼球の深部脳刺激療法:DBS)が行われる。鉄キレート剤(デフェリプロンなど)の臨床試験が進行中であるが、明確な有効性はまだ確立されていない。
病態
鉄代謝や脂質代謝に関わる様々な遺伝子の変異により、脳内の特定の部位に鉄が蓄積し、酸化ストレス等により神経細胞が変性する。最も頻度が高いのは、PANK2遺伝子変異によるPKAN(常染色体潜性遺伝)である。
試験での重要ポイント
かつてハラーフォルデン・スパッツ(Hallervorden-Spatz)病と呼ばれていた疾患群である。PKANでは、頭部MRIのT2強調画像で、淡蒼球に鉄沈着を示す低信号があり、その中心部に組織壊死・浮腫を示す高信号が混在する『Eye of the tiger sign(トラの目サイン)』を呈することが超頻出キーワード。小児〜若年期に発症し、著明なジストニアやパーキンソニズム、痙性麻痺をきたす。
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。