最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りするリウマチ性多発筋痛症(PMR)は、50歳以上の高齢者に好発し、両側の頸部や肩甲帯、骨盤帯といった体幹近位筋の激しい疼痛と朝のこわばりをきたす原因不明の炎症性疾患である。巨細胞性動脈炎の合併に注意が必要であり、CBTや医師国家試験では多発性筋炎との鑑別(CK正常)や少量ステロイドの著効が毎年問われる超頻出疾患である。
Medulava の学習コンテンツとして、理解しやすさと試験実用性を意識して執筆しています。
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は、50歳以上の高齢者に好発し、両側の頸部や肩甲帯、骨盤帯といった体幹近位筋の激しい疼痛と朝のこわばりをきたす原因不明の炎症性疾患である。巨細胞性動脈炎の合併に注意が必要であり、CBTや医師国家試験では多発性筋炎との鑑別(CK正常)や少量ステロイドの著効が毎年問われる超頻出疾患である。
体幹近位筋の疼痛・こわばり(頸部、両側肩甲帯、両側骨盤帯。対称性が多い)
朝のこわばり(関節リウマチに似るが、PMRは体幹近位筋が主体)
微熱、発熱
全身倦怠感、体重減少、食欲不振
※真の筋力低下や筋萎縮はない(痛みのために動かせないだけである)
初期評価
50歳以上の高齢者で、急激に発症した両側近位筋の痛みと朝のこわばり、微熱などの強い炎症所見がある場合に疑う。側頭部痛や視力異常(巨細胞性動脈炎のサイン)がないかを必ず問診する。
検査
血液検査で強い炎症反応(CRP著明高値、赤沈の著明亢進)を確認する。鑑別のための必須項目として、「CK(クレアチンキナーゼ)正常」「リウマチ因子・抗CCP抗体・抗核抗体陰性」を確認する。関節超音波やMRIで、肩峰下滑液包炎や大転子滑液包炎などの関節周囲の炎症所見を認める。
鑑別
鑑別でよく出るのは「多発性筋炎(PM)」である。PMはCK著増、真の筋力低下が主体、高用量ステロイドが必要である点で明確に区別できる。その他、高齢発症関節リウマチ、RS3PE症候群(手背・足背の著明な圧痕性浮腫)、悪性腫瘍(腫瘍随伴症候群)と鑑別する。
初期対応
巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)の合併が強く疑われる場合(視力障害などがある場合)は、不可逆的な失明を防ぐために直ちに高用量ステロイドの投与を開始する。
根本治療
PMR単独の場合は、「低用量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン 10〜20mg/日)」が第一選択となる。投与開始後、数日から1週間以内で疼痛やCRP高値が劇的に改善し、これが診断的治療にもなる。症状とCRPを確認しながら、数ヶ月から年単位で慎重にステロイドを漸減する。自己中断は再燃を招くため禁忌である。
病態
関節周囲の滑液包(bursa)や腱鞘の炎症を主体とする全身性の自己炎症性疾患である。
原因
明らかな原因は不明であるが、50歳以上(特に60〜70歳代)の高齢者に好発する。遺伝的素因や加齢に伴う免疫系の異常が関与していると考えられている。
分類
膠原病・類縁疾患に分類される。約10〜20%の症例で、大型血管炎である「巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)」を合併する。
試験での重要ポイント
高齢者の「両側の肩が痛くて腕が上がらない」「立ち上がるときに殿部が痛い」といった近位筋の疼痛があれば本疾患を疑う。試験で極めて頻出なのは『筋肉痛があるにもかかわらず、筋崩壊を示すCK(クレアチンキナーゼ)やアルドラーゼは正常である』という点であり、これが多発性筋炎との決定的な鑑別点となる。赤沈やCRPは著明に上昇する。また、治療において『低用量のステロイドが魔法のように劇的に効く』点も超頻出である。失明のリスクがある巨細胞性動脈炎の合併(側頭部痛、顎跛行、視力異常)の有無を必ず確認する。
覚え方・コツ
「PMRは高齢者の肩と腰の激痛。筋肉痛だけどCK(筋肉の酵素)は正常!赤沈は爆上がり!少量のステロイドが劇的に効く。側頭動脈炎(失明の危機)の合併を必ずチェック!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
アミロイドーシスは、異常な不溶性タンパク質(アミロイド線維)が全身の臓器に沈着し、機能障害を引き起こす疾患群である。CBTや医師国家試験では、多発性骨髄腫などに伴う「AL型」と、関節リウマチなどの慢性炎症に伴う「AA型」の鑑別、およびコンゴレッド染色や巨舌、ネフローゼ症候群の合併が超頻出の重要疾患である。
線維筋痛症は、全身の広範な慢性疼痛を主症状とし、不眠、疲労感、うつ状態などの多彩な精神・神経症状を伴う原因不明の疾患である。中年女性に好発する。血液検査や画像検査では明らかな炎症所見や器質的異常を認めないのが特徴である。CBTや医師国家試験では、リウマチ性多発筋痛症(PMR)などとの鑑別(CRPや赤沈が正常である点)や、プレガバリン、SNRIを用いた薬物療法が毎年問われる頻出疾患である。
成人Still病は、原因不明の著明な全身性炎症を来す自己炎症性疾患である。夕方にピークとなる弛張熱、サーモンピンク疹、関節痛、咽頭痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、著明な高フェリチン血症と、リウマチ因子・抗核抗体が陰性である点が極めて頻出の重要疾患である。
血清病は、異種蛋白や薬剤の投与後1〜2週間して発症するIII型アレルギー疾患である。抗原抗体複合体が全身の血管や組織に沈着し、発熱、皮疹、関節痛、リンパ節腫脹をきたす。CBTや医師国家試験では、III型アレルギーの代表例として、発症時期のタイムラグと低補体血症の所見が頻出の重要疾患である。