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腎血管性高血圧は、腎動脈の狭窄によって腎血流が低下し、腎臓が血圧を上げるホルモン(レニン)を過剰に分泌することで生じる二次性高血圧である。原因として高齢男性の「動脈硬化」と、若年女性の「線維筋性異形成(FMD)」がある。
若年発症、または高齢での急激な発症・悪化を示す重症高血圧。
低カリウム血症に伴う筋力低下(脱力)、多尿。
降圧薬(特に3剤以上)に抵抗性の高血圧。
身体所見:腹部(心窩部〜臍部、または背部)の血管雑音。
血液検査:血漿レニン活性(PRA)上昇、血漿アルドステロン濃度(PAC)上昇、低K血症。
画像診断(スクリーニング):腹部エコー(患側腎の萎縮、血流速度の左右差)。造影CT・MRA。
確定診断:腎動脈造影。
機能評価:『カプトプリル負荷レノグラム』。ACE阻害薬を投与すると患側腎の機能が急激に低下することを利用して診断する。
血管内治療(第一選択):『経皮的腎動脈形成術(PTRA)』。カテーテルを用いたバルーン拡張術やステント留置(FMDにはステントは原則不要、動脈硬化性には有効)。
外科的治療:バイパス手術(PTRA困難例)。
薬物療法:ACE阻害薬、ARB、カルシウム拮抗薬。※両側性狭窄、または単腎の狭窄へのACEI/ARBは【禁忌】(GFRが急低下するため)。
病態
腎動脈が狭くなると、その先の腎臓は「全身の血圧が低い」と勘違いし、傍糸球体装置からレニンを大量に分泌する。レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)が過剰に活性化し、強力な血管収縮とNa・水の貯留により重症の高血圧をきたす。
試験・臨床での重要ポイント
原因の二極化が超頻出。①『高齢男性の動脈硬化(起始部の狭窄)』、②『若年・中年女性の線維筋性異形成(FMD:中腹部の数珠状狭窄)』。
腹部(臍の少し上や背部)で『血管雑音(bruit)』を聴取するのが特徴。
血液検査では『レニン高値』、『アルドステロン高値』となり、それに伴い『低カリウム血症』を呈する。薬物治療としてACE阻害薬やARBが有効だが、『両側性』の狭窄患者に投与すると急激な腎不全を起こすため【禁忌】である。
覚え方・コツ
「腎血管性高血圧は『腎動脈が首を絞められて、腎臓が血圧を上げろと絶叫する病気』!お腹に聴診器を当てると血流の雑音(シューッ)が聞こえる。若い女性の急な高血圧なら『FMD(線維筋性異形成)』を疑え。治療はカテーテルで風船を膨らませて血管を広げる(PTRA)のが一番の解決策だ!」
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腎性尿崩症は、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の分泌は正常であるにもかかわらず、腎臓(集合管のV2受容体)がADHに反応しないため、水分の再吸収ができず多尿・口渇をきたす疾患である。
急性尿細管壊死(ATN)は、腎臓の尿細管上皮細胞が虚血や毒性物質によって壊死・脱落し、急激な腎機能の低下(急性腎障害:AKI)をきたす疾患。腎性AKIの中で最も頻度が高く、脱水などによる「腎前性AKI」との鑑別が重要である。
腎静脈血栓症は、腎臓から血液を戻す腎静脈内に血栓が形成される病態。ネフローゼ症候群(特に膜性腎症)の代表的な合併症として知られ、突然の側腹部痛や血尿をきたす。
横紋筋融解症は、骨格筋(横紋筋)の急激な破壊・壊死により、筋細胞内の成分(ミオグロビン、CK、カリウムなど)が血液中に大量に流出する病態。急性腎障害(AKI)や致死的な高カリウム血症を引き起こす極めて危険な救急疾患である。