医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
SAPHO症候群は、掌蹠膿疱症などの皮膚症状と、前胸部(胸鎖関節など)の骨炎・関節炎を合併する自己炎症性疾患・脊椎関節炎の類縁疾患である。CBTや国試では、胸鎖関節の肥厚・疼痛と掌蹠膿疱症の組み合わせが頻出である。
皮膚症状:掌蹠膿疱症(手掌・足底の無菌性膿疱)、重症ざ瘡(ニキビ)。
骨・関節症状:前胸部(胸骨、鎖骨、肋骨)の疼痛・腫脹・運動制限。仙腸関節炎、脊椎炎を合併することもある。
初期評価
前胸部痛や関節痛を訴える患者に対し、手掌・足底の皮膚症状の有無を確認する。
検査
血液検査でCRP上昇などの炎症反応。X線やCTで胸鎖関節の骨硬化・骨肥厚を確認。骨シンチグラフィで前胸部に左右対称性の異常集積(bull's head sign)を認める。
治療
第一選択はNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)による疼痛コントロール。難治例には、ビスホスホネート製剤、免疫抑制剤(メトトレキサートなど)、または生物学的製剤(TNF阻害薬、IL-17阻害薬など)が使用される。皮膚症状に対しては外用薬(ステロイド、活性型ビタミンD3)や紫外線療法を行う。
病態と名称の由来
以下の5つの症状の頭文字をとった症候群である。
S:Synovitis(滑膜炎)
A:Acne(ざ瘡=重症のニキビ)
P:Pustulosis(膿疱症=掌蹠膿疱症)
H:Hyperostosis(骨肥厚)
O:Osteitis(骨炎)
試験での重要ポイント
「手や足の裏にウミ(無菌性膿疱)ができる掌蹠膿疱症」の患者が、「胸の真ん中や鎖骨のあたり(胸鎖関節、胸肋関節)が痛い、腫れている」と訴えるエピソードが超定番。X線や骨シンチグラフィで前胸部胸郭に集積(牛の角サイン:bull's head sign)を認める。
覚え方・コツ
「SAPHO(サポ)は、皮膚(ニキビ・掌蹠膿疱症)と骨(胸鎖関節の腫れ・痛み)がセットで炎症を起こす病気。手のひらのブツブツと、胸の真ん中の痛みがキーワード!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。