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全身性肥満細胞症は、骨髄や皮膚、消化管などの臓器において異常な肥満細胞が腫瘍性に増殖する稀な血液疾患である。ヒスタミンなどの過剰放出によるアレルギー様症状と、臓器浸潤症状をきたす。CBTや医師国家試験では、KIT遺伝子変異(D816V)、血清トリプターゼ高値、色素性蕁麻疹(ダリエ徴候)が頻出の重要疾患である。
メディエーター遊離症状:顔面紅潮(フラッシング)、全身のそう痒感、アナフィラキシーショック
消化器症状:腹痛、下痢、消化性潰瘍(ヒスタミンH2受容体刺激による胃酸分泌過多)
皮膚症状:色素性蕁麻疹(褐色斑を摩擦すると膨隆・発赤するダリエ徴候陽性)
臓器浸潤症状:肝脾腫、リンパ節腫脹、骨痛、病的骨折(骨粗鬆症)
初期評価
原因不明のアナフィラキシーを繰り返す成人や、特徴的な皮膚所見(色素性蕁麻疹)、難治性の胃潰瘍などを認める場合に疑う。
検査
血液検査で「血清トリプターゼ高値(≧20 ng/mL)」を確認する。確定診断には「骨髄生検」が必須であり、異常肥満細胞の密な集簇(15個以上)を確認する。また、遺伝子検査で「KIT D816V変異」を証明し、異常肥満細胞の表面マーカー(CD25陽性、CD2陽性など)を確認する。
鑑別
鑑別でよく出るのは、同じく顔面紅潮や下痢をきたす「カルチノイド症候群(セロトニン過剰、尿中5-HIAA高値)」や「褐色細胞腫(カテコラミン過剰)」である。
初期対応
アナフィラキシーショック発現時は、直ちに「アドレナリン筋注」を行う。患者には自己注射薬(エピペン)の携帯を指導する。
根本治療
メディエーター遊離症状に対しては、抗ヒスタミン薬(H1・H2ブロッカー)やクロモグリク酸ナトリウムを使用する。重篤な臓器障害を伴う進行期(高度な肝脾腫や骨髄不全など)に対しては、分子標的薬であるKIT阻害薬(ミドスタウリン、アバプリチニブなど)や、細胞毒性抗がん剤を用いた腫瘍量減少療法を行う。
病態
主に骨髄で肥満細胞がクローン性に増殖し、全身の臓器(肝、脾、リンパ節など)に浸潤する。同時に、ヒスタミンやトリプターゼなどのメディエーターが大量に放出され、多彩な症状を引き起こす。
原因
大多数(90%以上)の症例において、受容体型チロシンキナーゼである「KIT遺伝子の活性化変異(D816Vなど)」が原因となる。
分類
皮膚のみに限局する「皮膚肥満細胞症(小児に多い)」と、全身臓器に浸潤する「全身性肥満細胞症(成人に多い)」に大別される。
試験での重要ポイント
ヒスタミン放出に伴う「顔面紅潮(フラッシング)」「そう痒感」「消化性潰瘍(胃酸分泌過多)」「アナフィラキシー」が特徴的である。皮膚所見として、摩擦によって膨疹を生じる『色素性蕁麻疹(ダリエ徴候:Darier sign)』が極めて頻出。血液検査では『血清トリプターゼの著明な高値(>20 ng/mL)』を確認する。
覚え方・コツ
「肥満細胞症は、KIT(キット)変異でヒスタミン大爆発。顔は真っ赤で胃潰瘍、こすると腫れる(ダリエ徴候)。血液検査はトリプターゼを測れ!」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
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