医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
色素性乾皮症は、紫外線によって生じたDNA損傷を修復する機能(ヌクレオチド除去修復など)が先天的に欠損している常染色体潜性(劣性)遺伝疾患である。CBTや国試では、極度の光線過敏、若年での皮膚がん多発、およびA群などでの進行性神経障害が超頻出である。
光線過敏症(わずかな紫外線曝露で生じる重篤な紅斑、水疱)
皮膚の乾燥、雀卵斑様色素斑、色素脱失、毛細血管拡張(露出部)
若年性の皮膚悪性腫瘍(顔面など露光部に多発)
進行性の神経・精神症状(A群、B群、D群、G群などに合併):小頭症、知能障害、感音難聴、反射消失、小脳失調など
初期評価
乳幼児期に強い光線過敏や顔面の色素斑を認めた場合、直ちに疑い専門医へ紹介する。
検査
皮膚線維芽細胞を培養し、紫外線照射後の『不定期DNA合成(UDS)の低下』や細胞生存率の低下を証明する。確定診断は原因遺伝子の変異解析による。
治療・予防
DNA修復機構を回復させる根治的治療はない。生命予後を左右する皮膚がんの発症を防ぐため、サンスクリーン剤の塗布、UVカットフィルムの使用、長袖・帽子・サングラスの着用による『生涯にわたる徹底的な遮光』が絶対に必要である。皮膚がんが発生した場合は早期に外科的切除を行う。神経症状に対する有効な治療はない。
病態と分類
紫外線(UV)によるDNA損傷を修復する遺伝子群(XPA〜XPG, XPV)の変異により発症する。日本ではA群(XPA変異)とV群(バリアント型:XPV変異)が多い。
試験での重要ポイント
「乳幼児期からの異常な日焼け(重度のサンバーン)」と「雀卵斑(そばかす)様の細かい色素沈着と脱失」が初期症状である。最大の臨床的問題は『20歳前後での皮膚がん(有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫)の多発』である。また、A群などでは『進行性の中枢・末梢神経障害(知能障害、難聴、歩行障害など)』を合併することが極めて重要。治療・予防は『徹底した遮光』に尽きる。
覚え方・コツ
「XPは太陽の光(紫外線)でDNAが壊れても直せない病気。少しの日光で大やけど、そばかすだらけになり、若くして皮膚がんがボコボコできる。A群は脳や神経もやられて知能が遅れたり耳が遠くなる。とにかく完全防備で太陽から逃げろ(遮光)!」
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晩発性皮膚ポルフィリン症は、ヘム生合成経路の酵素異常により、光過敏性物質であるポルフィリンが体内に蓄積する代謝疾患。C型肝炎や多量飲酒を背景に中高年で発症し、日光露光部(手背や顔面)の水疱・びらんや、尿の赤色化を特徴とする。
アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患。皮膚のバリア機能異常と、アトピー素因(IgE抗体を産生しやすい体質やアレルギー疾患の家族歴)が背景にある。
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3ヶ月以上にわたって持続する難治性の神経痛。高齢者に多く、焼けるような痛みや電撃痛を特徴とする。
ダリエー病は、ATP2A2遺伝子変異により、表皮細胞間の結合が弱まる(棘融解)とともに異常な角化(ジスケラトーシス)を生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。脂漏部位(胸・背中・頭皮)に多発する悪臭を伴う角化性丘疹が特徴。